映画としてちゃんと成立してると思います。可愛い女の子と可愛い犬、そして実話の話って書くと安っぽそうと思う人もいると思いますが、ハロプロファンじゃなくても一本の映画として良くできてると思います。確かにハロプロファン以外の人には唐突に出てくるハロプロメンバーがちょっと…って人もいると思います。正直言って娘達の芝居は微妙だし。しかしアイドル映画の名手である澤井信一郎監督の腕がさすがにいいんだと思いますが、メインのキッズ達は生き生きしてて素晴らしい。器用な芝居をさせようとするのではなく、素材の良さを上手に引き出してる感じがします。芝居の上手い下手ってのとは違う瞬間といいますか、一瞬の表情とか仕草など演出された芝居とは違うものを上手くとらえてるんじゃないかなと思います。友達を探して自転車こいでるとこなんて、ただ自転車こいでるだけなんだけど凄く好きですね。話は実話みたいなので脚本も凝った話を作るよりも登場人物をちゃんと描く方に気を配ってる感じがします。子犬を飼うのに反対する人達や物事を勝手に決めてしまう親なんかを悪役にして、ラストでその人達が反省するみたいなのがこう言うアイドル映画の定番なんですがそれをしないのは良かったですね。子供から見た真っ直ぐな批判をそのまま受け入れるってのは、子供の観客にはいいけど大人の観客はやっぱり納得できない。主人公は悪い子じゃないけど他人を思いやる事とか立場を理解する気持ちには少しかけている。捨てられた犬をキッカケに成長していく話は好感がもてるし、納得できる展開なんじゃないかなと思います。しかし、制服のこんこんは可愛いなぁ。
久しぶりに聴いてる杉田二郎さんのベスト盤。とにかくあの声はほっとさせる暖かさが滲み出てます。北山修さん作詞の「題名のない愛の唄」、高石ともやさんの「八ヶ岳」など名曲がいっぱい。フォーク・ソングがお好きな人にはおすすめの1枚です。
1975年制作の日活ロマンポルノですが、当時二十代前半の無名新人だった岡本麗の初主演映画として貴重。 ちょうどその頃に世間を騒がせていたという山梨県甲府市の女子高生集団売春事件に題材を得た作品だそうで、事件を取材するルポライターのヒロインを演じているのが岡本麗です。
岡本は俳優小劇場附属養成所出身で舞台の経験も多少あったので、演技には新人離れした安定感がある。 成人映画につきものの濡れ場もなかなか大胆。まじめに取り組んでいて好感がもてる。 後年、映画やテレビドラマの名バイプレイヤーとして開花するだけの原石を感じさせた、という気がします。
演出の曽根中生は神代辰巳や小沼勝らとならんで日活ロマンポルノを代表する有名監督ですし、共同脚本にはのちの相米慎二監督が杉田二郎のペンネームで参加しているから、ついつい期待してしまいましたが、作品としては不発に終わったようです。あくまでも私見ですが。 ドキュメンタリーの手法を取り入れるなど、くふうの跡も見られますが、総じて辛気臭くて退屈。 あの時代のアングラ系の日本映画にありがちなムードというか、ある種の挫折感を漂わせています。
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