毎日なんていつもあっという間に過ぎていく。 朝、目覚めて、夜になって、夢を見て…同じことの繰り返し。 <私>は一体何者なんだ?何のために生きているんだろう? そんな心にぽっかり空いた穴を埋めようと、満たそうとして、私たちはいつも何かを求めている。だけど、気づく。自分が求めているのはいつも<私>を映す鏡になる存在なのだ、と。「ほんとう」の<私>を見つめられる存在なのだ、と。 変わらない日常の中で主人公・晶子は、そんな存在はすぐそばにいる、ということに気づく。そしていつでも自分は、<私>と向き合っていて、そこには「ほんとう」の<私>がいる、ということを知るのである。
お話もキャラクターも何ともいえない線の上を歩いていて、ひとつ間違えば「ちょっとな…」という設定を見事に使いこなす力量。 これぞプロの仕事と久々にうなる出来栄え。 主人公の周りに出てくる男も、かっこいい、とはまったく言い切れず、しかし捨てがたい味がある。 この匙加減はレビューではわかりません。すぐに読むべし。 全体的になんともいえぬ色気がありますね、このマンガ家さん。 メーターぶっちぎりの興奮感が個人的になかったので、星がひとつ足りませんが、世間の☆5つ評価になんら文句はございません、ええ。
|