ケルト音楽が以前から好きだったが、 このDVDでは、貴重なライブやインタビューの数々が観られる。 アイルランドの音楽の幻想的な雰囲気や泥臭さが堪能できる。 ケルト音楽好きなら、見ておく価値はあると思いますよ。
プロデユーサーの赤川新一さんがライナーノーツで書かれていますし宮良牧子さん本人も仰っていますが、宮良牧子さんが唄っているというより“歌の魂”が直に唄っているのではないかという感銘すら受ける作品です。大袈裟に言ってしまうと歌を聞いてるという次元を超え、神からの御託宣を聞いている感じすらします。 五輪真弓さんの『少女』をカバーしていますが、素晴らしいの一言です。私はオリジナルの『少女』を初めて聴いた時も衝撃を受け呆然としてしまった記憶がありますが、まさかカバーでこんなに呆然としてしまうとは…(これぞ本当に“カバー”です)。でも不思議なのは聴いている途中で、五輪真弓さん本人が今唄っているようにも聴こえてくるのです。まさしく魂(マブイ)うた。そして演奏も素晴らしい!金子飛鳥さんのバイオリンを是非聴いてください。
CDのジャケットも素晴らしいですし、盤自体も「音匠仕様」で抜かりがありません。
わたしの生涯で最も大切な一枚になるCDです。
アイルランド音楽にもともとはギリシアの楽器だったブズーキを導入するなど、ザ・チーフタンズと並ぶキャリアの中で様々な革新を行ってきた大物ドーナル・ラニーが作ったバンド、クールフィンの名盤。ラニーはプロデューサーとしての仕事が多く、シネイド・オコナーやモレート・ニ・ゴーナルやアルタンなど他のミュージシャンたちのアルバムには頻繁に名前が見られるが、彼自身のリーダー・アルバムはなかなか出さずにいた。このアルバムはそんな彼がついに出したリーダー・アルバムだが、メンバーも流動的らしく、この後アルバムが(少なくとも私の知る限りではラニーのベスト盤にこのアルバム収録曲以外のものが1作含まれているだけで)出ていない。だが音楽はすばらしい。間違いなくケルト音楽でありながらジャズ/フュージョンぽい感覚もあり、切れ味鋭くとてもかっこよい。まさに現代のケルト音楽だ。エディ・リーダーやモレート・ニ・ゴーナルなどがゲスト・ヴォーカルとして参加しているのもよい。「ケルトの哀愁」だの「妖精の島」だののイメージに寄りかかった、エンヤのエコーがかかりすぎてぼんやりしたサウンドの美しいがすぐ飽きる曲や、ケルティック・ウーマンのやたらにドラマチックなアレンジなどにうんざりしている人に聴いてほしい。
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