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シリーズ名が文庫だがサイズは普通の文庫本より一回り大きい、
カバーは一見すると写真だがイラストです、 南十字星は別途シルバーで着色してある、
犬ぞり隊すべての
犬19匹を二ページ白黒写真で紹介、 リーダー
犬の風連のクマはほんと小さいツキノワグマ!
ほとんどの頁にイラストか白黒写真あり、
小学校中学年以上対象とのことだが三年生でこれを読めれば立派な読書力だと思う、
さてタロジロがいかにして一冬を越冬できたのか、つまり何を食して生き延びたのか?について本書はきちんと「ペンギンを食べた」と記述している点はとても素晴らしい、
ペンギンなどのおとなしいもしくは狙いやすい小動物を獲物にしていたに違いないのだ、
この点を映画版
南極物語では暗示するだけで描写を避けていた、タロジロが口から血を滴らせてペンギンに食らいつくシーンはお涙頂戴の娯楽映画にはたしかに相応しくない。 私はキムタク版
南極物語は未見だがどんな描写をしたのかいずれまとめて見たいと思う。 そう、この物語がじつは大好きなのである。 本書に感激できた人はぜひ上野の科学博物館でハチ公・日本狼に並ぶジロの剥製を鑑賞されたし!
一昔前に当時の越冬隊員が新聞に寄稿していた記述に寄れば、タロジロとの再会の真実は以下の通り。
第二次越冬隊が
南極に着く、 最初に営繕班が昭和基地の状態確認に向かった、 いきなり隊員全員で基地へ向かうような無謀な行動はしないのだ、 すると戻ってきた営繕班員が
犬係に言うのである、 昭和基地のそばになんか
犬みたいなのがいるぞ、と。 二度目の営繕班
調査に
犬係が同道した、 仮に
犬が生き延びたとして野生化して襲ってくる可能性を用心してナイフを携行していたそうだ、 基地に到着するとたしかに遠からず近からずの場所に黒い
犬様の二匹がいる、 のこされた写真でわかるとおり成長したタロジロも遠めには小さいツキノワグマのように成長していた、 二匹はじっとこちらを見ていたそうだ、 人間側は置き去りにした負い目がある、
犬にすれば「置いてきやがって!」と根に持っているかもしれない、 両者はしばらく対峙したのである、
その後は本書にあるとおり、ジロが右足をあげるクセを見せたためにジロの名を呼んだのである、
さて、一冬を
南極で過ごしながら野性に戻らなかったタロジロに我々は何を見るべきなのだろう?