東京都の職員をしていた鈴木直道さんが30歳で夕張市長になったのはまだ記憶に新しい。しかしその後どうなったのかは全く知らなかった。この本を読んでなぜ東京都の職員をしていた鈴木さんが夕張市の市長になったのか、その経緯、市が財政破綻するというのはどういうことなのか、なぜ夕張市が財政破綻したのか、今高齢化率(65歳以上の人の割合)44%、財政破綻をしている夕張で市長として国民としてやろうと挑戦している内容がわかった。中身はとても濃く熱いが、文章は平易で丁寧なので読み易い。夕張市の今後は日本の未来のための重要なモデルケースになる。中学高校生の若い人も大人も読んで欲しい。お勧め。 目次 30歳。全国最年少市長誕生! 夕張との出会い 財政破綻した夕張の現実 若きチャレンジャー
複合カフェ=ネットカフェを業界用語ではこう呼ぶのですが、この複合カフェの過去、現在、未来を分かりやすく記載してあり、営業場所からサービスにいたるまで、これからこの商売を開始する人には最適の入門書だと思います。
前半はオスマントルコ最末期の成熟に至るトルコ料理の歩みが解説されています。核は祖先の地、中央アジアのステップの遊牧民の料理らしい。羊、山羊チーズ、バター、ヨーグルト、岩塩を食材、調味料とします。ペルシァ、アラビアと接触し、イスラム化することで米やたまねぎを知ったのはよいが、豚がタブー化(正式には酒も)したことはさびしい。ハム、ベーコンエッグは外国人観光客向けホテルなら食せるかもしれないが、トンカツはまず無理でしょう。西洋化もあって酒には不自由しないようだが、独自なものはラクぐらいで地方地方で独特のワインがあるというわけにはいかないようです。東ローマ帝国の最盛期の旧領にもまさる地域を征服することにより、オリーブ(油)、レモンに親しみ、野菜の種類が増え、魚も淡水産に海産が加わった(魚の比重は小さいが、魚食民旅行者にとってはどんな魚が食えるかは興味深い、例えばミディエ(ムール貝)、イボガレイなど)。バラエティの豊富さから欧米では世界三大料理の一つに数えられるまでになっています。牛食ローマ字圏のおフランス、豚食漢字圏の中国に並べて羊食アラビア文字圏代表として一理あるようです。しかし、羊肉は欧米でも最高級の肉として尊ばれ、たんぱく質分解調味料(醤)がなく、トマトを多用する今となってはパスタに乏しいとはいえ味はイタリア料理と大差ないように感じます。三大料理の一角には豊富な香辛料を駆使する梵字圏、インド料理がふさわしいのではないか、他国の料理と隔絶していながらイギリス人も日本人もアレンジしているがカレーは大好物です。後半はジャンル別代表的な料理の紹介です。やはり羊肉料理が圧巻です。クスケバブ(オニオンジュース煮込み)などはうまそうだが、チーキョフテ(生肉団子)、頭焼き(目玉つき)、ベインサラタス(茹でた脳のサラダ)、イシュケンベチョルバス(胃のスープ)となるとちょっと躊躇しますが、魚ならわが国で似たことはやっています。羊肉汁はだしとしても重用されます。また、小麦食の国で街のパン屋さんの焼きたてがとてもおいしそうです。禁酒の代償で甘味は発達しています。バクラヴァ(糖蜜かけパイ)、タヒンヘルヴァス(白ゴマのマジパン様のもの)、ムハッレビ(米プディング)など。おフランスのサヴァランのもともトルコのババだといいます。コーヒー嗜好やカフェの業態もトルコが先輩です。さいごに、果物も種類が多く、なかには巨大なざくろや桑の実など珍しいものもあります。写真はカラー口絵8ページは日常食風景、モノクロ挿図22葉のなかにはアダナケバブ(羊肉つくね焼きの一種)など外食も一部のっています。トルコに比較的長くご旅行なさろうという方は一読されるのもよいと思います。
|