若尾文子の艶かしい陰美と、山村聡の狂気じみた怪演が、見事に谷崎潤一郎の妖気を吸収、昇華した傑作。シャワーシーンでの若尾の不貞な振る舞いと、その魅力に為す術なく崩れ落ちていく山村。名の知れた老資産家が床にはいつくばって足元を嘗め回す。赤裸々なまでの性への執着と老醜。ラストの恍惚の表情。老いてますます盛んなり。
木村大のライブ・コンサートに行き、 木村大のファンになりました。 3年越しのCDは、 これまた、ライブ・コンサートに来ているようで ギターの音色が響いています。 楽曲を解釈して表現しています。 あたかもロックとクラッシックの融合ですね。 ギター1本でこんなに多彩な音色が伝わってきます。 やっぱり、「いいですね。」 木村大で、それぞれの曲がよみがえっている感じです。
「ラヴィング・ユー」のシンプルでいて、 その繊細さは、最高です。 何度聞いても癒やされるでしょう。
ファンでなくても、手元に置きたいCDです。 ライブ・コンサートにも行きたくなります。
「今後30年は東海・東南海地震は起きないだろう。」などという予測は、よっぽど無責任でないとできません。ほんと、この予想が外れたら筆者はどう言い訳をするのでしょうね、たいへん心配です。でも、実は、小生も、このほんの結論に概ね賛成です(笑)。そう思っている専門家は多いはず。でも、責任感が強いのか、チキンなのか、自分の利益に反するのか知りませんが誰も公言しない。「地震はいつ来るか分かりません!」なんて猿でも言える話ばかり。この本によれば、幸いなことに、日本にはまだ十分な準備期間が与えられているようです(笑)。地震におびえて暮らしている人に一読を勧めます。
若手トップの実力を持つと評価の高い木村大のデビュー10周年を記念した作品だそうです。 スピード感溢れる爽快な演奏で有名な彼ですが、10代でのデビューから早くも10年、 どのようなギタリストに進化しているかと思い、ふとこちらの作品を手に取ってみたところ…
10曲中オリジナル曲4曲?しかもチックやピアソラの曲なんかも入ってるし… とまあそんな具合に、クラギのレパートリーを弾くだけにとどまらない、 フロンティア精神溢れる個性派ギタリストになっていたのでした。
実は私は純粋なクラシックギターのファンではなく色んな音楽を聴くタイプの人間なので、 クラギ1本のアルバムを通しで聴くと、ダルくて最後まで聴けないんですよね(笑)。 けれどこちらのアルバムはバラエティ豊かな曲目と素晴らしい演奏のおかげで、 そんなことなく最後まで一気に楽しんで聴けました。
中でも、個人的に今回が初めてというオリジナル曲がとてもお気に入りです。 曲は最近Youtubeなんかでも人気のソロギターのインストのような明るく爽やかな雰囲気ですが、 これが彼の粒立ちが明快で輪郭がはっきりした演奏と合うこと合うこと。 先入観がなければ最初からこっちの人なんじゃないかと思ってしまうほど相性抜群です。
これは他の曲についても言えますが、この彼独特のタッチは聴いてて胸焼けしないんですよね。 オリジナルのような明るい曲やスピード感のある軽快な曲に関しては言うまでもないですが、 メロウな感じの曲でも変にしつこくならず、あくまで儚げに響くところが面白いです。
このような多彩な活動をしている演奏家(他にどれだけいるかは知りませんが)に対し、 純粋なクラギファンはどのような印象を抱いているのか私には分かりませんが、 どのような高名な演奏家でも、やはり個性がある以上曲との相性の良し悪しはあると思います。 その意味で、こういったアプローチは彼の個性に合っているのではないかと感じました。 また、そのような方向へ敢えて進んだ彼の志にも拍手を送りたいと思います。
この作品は是非色んな音楽を分け隔てなく聴く方に聴いて欲しいですね。 クラギ慣れしていない人にも良さが伝わる1枚だと思いますので、買って損はしないと思います。 こういう作品が一杯あれば、クラギを始めたいという人も増えるんじゃないのかな?
昨日購入し、読みました。 東日本大震災と続く、原発事故。その後の政治・経済・社会の動きから、あんな大災害を体験していながら、少しも変革や成長の奇禍としてとらえられない国民態度に腹ただしい思いです。 木村教授の旺盛な好奇心と的確な研究と成果は、実に下らない学会内のイデオロギー抗争や原発利権優先の行政・産業界の思惑から黙殺されています。 今後、何度かの災害が関東地方を中心に起ころうとも、悲惨な結果に、ただ涙を流して受け止めるだけのことを繰り返すのだと思います。すでに関東地方は放射能物質の降下により汚染されているのに、「由らしむべし知らしむべからず 」という、行政・政治の正しい情報は混乱の元という判断や態度に、なにも感じない国民の将来を危ぶみます。もっとも、度重なる自然災害に打ち勝ってきたのであるから、これからも柔軟に対応できるとは思いますが、理論的で現実的な研究成果を自らの力で探し、備えることが被害を最小にすることだと思いました。無邪気な学会の抗争からくるカビのはえた成果、産業と行政・政治の利益優先主義、ただ扇情的なだけのメディアの空虚な動向に振り回されないことです。
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