翌月号の「りぼん」発売日が待ち遠しかった「回転木馬」。
初の単行本を手にして、35年以上前の連載当時、子供ながらにカラーページに目を見張り描線の美しさと描き込みの細かさにため息をついたことが思い出されます。
完全復刻されたカラーページの発色が大変素晴らしく、長年待った甲斐がありました。
欲を言えば「りぼん」掲載時の雑誌サイズで読みたかったところですが、それを言うとキリがないですし、今回単行本化されたことを素直に素直に喜びます。
初の単行本化に際し、許諾してくださった作者ご本人の英断と、小学館(復刻堂)のご尽力に深く感謝します。
ありがとうございました。
当時の大矢ちきファン必携・感涙の「回転木馬」単行本です。
わたしの中では、おおやちきの最高傑作です。
不治の病のフィギュア・スケーターと、そのコーチの命を燃やし尽くす愛は、
ペア演技として結晶化し、昇華したのでした。
時に明るく楽しく、時に少女漫画とは思えないほど深刻なストーリー。 そして、ずば抜けた絵の描写力にただ圧倒されます。 おおやちきの美麗で緻密な絵は文庫本に向いていない。特にカラーがもったいない!と思いつつも、 漫画家であった期間が短く、とても希少なこの作品集を読めたのはとてもありがたかったです。
もう1冊の「おじゃまさんリュリュ」を読めば、この方の作品をほとんどコンプリートできるようです。 A5サイズで発行されている「回転木馬」ではため息ものの美しいカラーが堪能できます。 読めば作品をもっと大きいサイズで、じっくり眺めたい!と必ず思うはずです。
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