いわゆるファンディスクです。 2のシステムを使ったゲーム「永遠のジュラ編」と 1・2のセーブデータ集、1のムービーが収録されています。ファンなら買っても損はないと思います。
映画を見て、感動したり、声を出して笑ったり、恐怖を体験したり、世界を救うスーパーマンになったり。そういうものだと思っていました。映画というもの。 他人の人生が、そのフィルムの向こうにあるとして、でも他人のそれ以外のなにものでもない、それが映画です。 この映画は、その「映画」としての定義から逸脱し、うねりのようなもので観客を呑み込んでしまいました。私がそれまで、どれほど愛を受けて温かく育てられてきたとしても、それは脆くも儚く、無抵抗に横たわるのみでした。 いい映画であるという評価ではなく、ただ、ものすごい力で人を叩きのめすという意味で、私の心につよく印象をのこしています。
話の筋としては、どちらかと言えば不条理な映画ですが独特の雰囲気があり、いつの間にか心地よく説得されてしまいます。その理由は、エミリーワトソンの迫真の演技力でしょう。とても新人の演技力とは思えません。多分女優として自信をつけ、何かに目覚めたのではと思います。「本当のジャクリーヌ・デュ・プレ」などその後の彼女の活躍を辿れば大いにうなずけます。 トリアー監督の次の作品「ダンサー・イン・ザ・ダーク」も全体の雰囲気がどことなく似ていますが、「奇跡の海」の方がより現実的です。見た後の救われた感覚の差は、ラストシーンの差かと思います。
丁度 ダンサーインザダークを見た後に この映画を見たと思うのですが どちらの映画にも言えるのは 確実に見る人を選ぶ映画だから 全員が 自己破滅的に追い詰められていく 彼女達の姿勢に共感するわけではない 最初に主人公の女性が結婚する時に 教会には鐘が無く 結婚を終える その後 夫が事故により性的不能になってしまい 二人はとても幸福な状態で 愛し合うことは事が出来ないという 状態にまで堕とされていく その時 医者が言った言葉に 主人公が言う言葉が私にとってはとても印象的で 「時に人は死ぬより辛い事になる時もある」 その時 主人公は 「でも生きているわ」と言う どんなになっても 死ぬより辛い状態になっても それでも生きている そう言えるのは そこで悲惨な状況に ただ絶望してしまうのでは無く 間違い無く悲惨な状況でも それでも生きる事が ただ辛い事で絶望だけでは無い事を 彼女はまだ信じているからだと思った どうしようも無い 絶望を感じた時に 普通ならば壊されて忘れてしまう様な 希望を 思い出させてくれた気がした それから先 性的不能に陥った 夫が 他の男と寝て欲しい それを想像して お前と寝ている事を感じられるという 正常な精神状態にいる人から見れば それは堕落でしかない様な 願いを叶えようとして 自分の身を滅ぼすように他の男と寝たり 娼婦扱いされ 子供達にも蔑まれ 彼女は自分から追い詰められ堕落して行く だけど彼女の行動は善によるものだと思う 最後彼女の死体を海に埋葬した後 二人が結婚した 鐘の無い教会に 鐘ができる その時 彼女の善による愛情が 例え 自分を追い詰めるものであっても 世間から非難され続けるものだとしても その鐘の音は主人公の善によって起こった 小さな奇跡なのではないのかと思った 結婚式の時にはならなかった 祝福の鐘がそこで初めて鳴った気がした
15周年を飾るにふさわしい、すばらしい楽曲の数々が、これでもかと並んでいるベストアルバムですが、 トラックリストだけ見ても、普通のベスト盤とは一味違っています。
通常、優先的に選曲されるシングル曲、最新ヒット曲を抑えめにして、15年の系譜を辿ってゆくように、 各アルバムの顔となりそうな作品を中心に据えて選曲されています。 しかも、すでにシングルコレクションは2枚リリースされているので、これはありがたい配慮でした。
アルバム曲も「Feel Myself」、「パイロット」、「ユッカ」、「紅茶」等など、その他も挙げていけば きりがないほど、ベスト盤としては渋いというか、思わずニヤッとしてしまう作品でいっぱい。 曲は時系列順には並んでいないのだけど、声質、歌い方、表現の仕方の変遷も年を追うごとに益々磨きが かかっていく様子を体感できます。 また、初めて聴かれる方にも、アルバムに興味を持てる機会となるのではないでしょうか。
CD仕様はSHM-CDということで、よりマスター音源に近づいた模様。総じて、音質は良くなったような気も するのだけども、元のアルバム曲と聴き比べると、質感、重みなどが違うものもあって面白くもあります。
15年という決して短くはない時間を経て、その時々で姿かたちを変えてきた"坂本真綾"とその楽曲たちが、 こうして一堂に会する日が来るのは、ファンとしてはとても嬉しい限りです。
そして、どの曲も素晴らしいのですが、一押しはこれ、「everywhere」。 本作で唯一の新曲であり、ご本人作詞・作曲のアルバムタイトルでもありますが、なんとも形容しがたい、 透明感あふれる美しさを感じます。できればあわせて、PVもぜひ。
彼女にとっては色々あった15年の節目の1枚となるのでしょうが、これからお聴きになる方にとっても、 恐らく彼女の世界に入り込みやすいであろう、名刺がわりのようなベスト盤だと思います。
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