エディット・ピアフ
このCDではじめてピアフを聴きました。フランス語が全く分からなかったのですが、歌詞カードの日本語訳を見ながら、涙を流して聴きました。「アコーディオン弾き」の可哀想な女に泣き、「王様の牢屋」の恋人のためにダイヤモンドを盗んだ男と、一緒に牢屋へ入れてほしいと訴える女に泣き、「群集」の人生の無情さに泣きました。聴き終わったときには、涙を流した爽快感と人間的な感情を取り戻した喜びで、生きる元気いっぱいになります。
私にとってピアフの歌は人生の応援歌です。ともに泣き、笑ってくれる、真に人間的な感情があふれている歌なのです。「ミロール」の「らーらーらー」のところで笑顔と元気を取り戻してください!
越路吹雪ラストメモリアル~愛の讃歌(ミュージック・フェアより) [DVD]
ミュージック・フェアの出演分だけを、繋げて製作されているのですが
この番組特有のシンプルなセットが、越路吹雪さんと曲の個性をうまく引き立てていると思います。
表現力においては、比類ない越路さんが『歌う』というよりも、ミュージカルや一人芝居のごとく魅せてくれます。
おしゃれで知られる彼女のスタイリッシュな衣装は、今見ても全然古さを感じさせません。
晩年の声が太くなった彼女も、ますます表現力に磨きがかかって魅力的です。
ただ、欲をいえばもう少し曲数が多いといいかな。
名曲『ろくでなし』が入っていないのも残念です。
とはいえCDとはまた違う、見て聞く楽しさ。
見終わると、越路吹雪ワールドに引き込まれている、そんな作品です。
青春歌年鑑 60年代総集編
1960年代の日本では、ザ・ビートルズの影響によってGS(グループ・サウンズ)ブームが起こった。当時幼かった私も「ブルー・シャトウ」の替え歌を歌ったりした。それ以外の曲もなんとなく覚えていたが、今、あらためて聴いてみると、心の琴線に触れる名曲が多い。しかも、1950年代までと異なり、この頃にはステレオ録音が導入されていたので、結構聴き応えがあるではないか。ついでに言うと、今の音楽に比べて単純だからか、かえってしつこくなく、歌詞も一字一句ハッキリ聞き取れ、口ずさみやすい。1960年代のヒット曲を年毎に揃えようというほどの思い入れはない私にとって、この総集編は粒揃いで、ちょうどいい。
100以上ものグループがデビューしたというGSだが、その全盛時代は短く、1970年頃には姿を消していた。でも、実はそのメンバーの多くは、1970年代に別のバンド(その頃にはもう、GSとは言わない)のメンバー、ソロ歌手、作曲家として、歌謡曲、フォークソング〜ニュー・ミュージックの全盛時代を支えるようになる(俳優・タレントに転向した人たちもいる)。小学生だった私には、母から「この人は○○○のメンバーだったのよ」などと言われてもピンと来なかったが、具体的には次のような人たちが、この「60年代総集編」に名を連ねるグループに加わっていた:アイ高野、井上孝之(井上堯之)、井上順、井上忠夫(井上大輔)、大口広司、大野克夫、加瀬邦彦、加藤和彦、加橋かつみ、かまやつひろし、岸部修三(岸部一徳)、岸部シロー、北山修、堺正章、沢田研二、杉田二郎、萩原健一、原田裕臣、端田宣彦(はしだのりひこ)、ミッキー吉野、三原綱木、森本太郎、柳ジョージほか。
ついでに、その他のグループの参加メンバーも挙げておく:内田裕也、尾崎紀世彦、輿石秀之(大石吾朗)、加山雄三、喜多嶋修、串田アキラ、クニ河内、佐川ミツオ(佐川満男)、ジョー山中、鈴木ヒロミツ、芹澤廣明、田邊昭知、チト河内、寺内タケシ、寺尾聰、成田賢、藤原喜久男(ピートマック・ジュニア)、穂口雄右、星勝、堀威夫、馬飼野康二、町田義人、ミッキー・カーチス、安岡力也、湯原昌幸、若子内悦郎ほか。
もちろん、GS以外にも良い曲はいっぱいあった。1970年代の歌謡曲全盛時代は、1960年代の音楽なしには語れない...という事にあらためて気付かされてくれるのが、このコンピレーションである。
The Golden Oldies
福山雅治のカバー集。年齢が近いせいか、選曲の妙に心打たれます。しかしながら艶のある、いい歌声で聞かせます。1曲目「青春の影」でKOされてしまいます。中島みゆき「ファイト!」サンハウス「ロックンロールの真最中」などは素晴らしいカバーの出来です。彼のルーツの一端を垣間見れるカバーアルバムでした。
永遠の越路吹雪/日生劇場リサイタル’70 [DVD]
越路吹雪さん、仕合せな人だった。
このリサイタルの演出は浅利慶太氏。1954年のリサイタルから
ずっと続いていた。
音楽構成、編曲は旦那様の内藤法美。
台本・作詩 岩谷時子。
こんな豪華なメンバーでほぼ毎年、日生劇場でリサイタルが続いた。
このアルバムは1970年。この年 山口洋子作詩 内藤法美作曲のヒット曲「誰もいない海」がリリースされた。
アルバムの最初と最後に静止画をバックに「誰もいない海」が流れ
始めはキャスティングが最後は若くして他界した彼女に岩谷時子さんの別れの言葉が流れる。
ドラム:ジョージ川口、テナーサックス:松本典彦等々演奏も超一流。
さて内容であるが、レコードやCDとはひと味違う。ライブならではの
味が堪能できる。
豪華アーティストの演奏も心地よい。
こんな豪華なキャステイングでリサイタルが出来る歌手は越路さんの他には居ないだろう。
しかしアナログ時代しかも35年も前の映像である、悪いとは思わないが今のデジタルソースとの比較は酷である。
それを補って余りある46歳の越路吹雪の瑞々さに70分があっと言う間に
過ぎた。
こんなレアなDVDが手に入るアマゾン・ドット・コムに感謝したい。