昭和の爆笑王 ご存じ 林家三平傑作集
初代林家三平師匠の芸は活字で読んでもちっとも面白くないことがよく分かる。
そういう事実を明らかにしているという意味では、★5つである。
「ガチョウが商売始めたんだって」
「ガチョウリンスタンド」
「そんなに鉛筆舐めるとしたが黒くなるぞ」
「大丈夫。後で鉛筆舐めておくから」
初代林家三平師匠は、座付きの作家とともに膨大なネタをつくっていた。
そのネタを同演ずるかで、三平師匠は、笑いを取っていたのである。
「ええと、これから面白くなりますから、帰らないで下さい」
「立川談志の応援に、林家三平、林家三平がやってまいりました。林家三平でございます。
で、この応援で文京区では林家三平に3票入ったという」
笑伝 林家三平 (新潮文庫)
三平伝っていうか奥様のかよ子苦労伝って感じですね。人にすすめられて読んだのですけど、多分通常こういう本を手にすることのない30代後半女性です。落語界裏話もさることながら、自分の社会的属性を考えるとどうしてもかよ子の心情が気になってしまう。芸のためなら女房も泣かすーっていう昔誰かが歌っていたのを思い出してしまった。女性には
だんだんいい世の中になってきたんでしょうけど、それとひきかえに
生き生きした男性も減ってしまったような。それにしても昔は社会全体がおおらかで、特に女性は辛抱強かったんですね。
三平の人物うんぬんよりそんなことばかり思ってしまった。
林家三平: 源平盛衰記/三平グラフィティ
生産中止のこの盤をついに中古で入手!奇跡だ!子供の頃TVでみた記憶がある三平の高座、今聴いても最高だった。落語に興味をもって以来初めて落語で本気で大笑いした(笑)これだけのリズムとテンポでめまぐるしくネタを繰り出しながら決してとっちらからないバランス感覚?やっぱ三平はタダ者じゃなかった。これもねぎし三平堂所蔵の膨大なネタ帳のような陰での人知れぬ努力の賜物。不世出の落語家三平、映像や録音がもしどこかに眠っているならぜひお蔵出しを!でも正蔵やいっ平が一人前になるまでは出せないのかな…。
復活! 昭和の爆笑王 林家三平! [VHS]
となり町の図書館で、偶然このレア三平モノを見つけました!ラッキーとしか言えません。林家三平の高座の映像や録音が現在はほぼ「源平盛衰記」しか公にされていない中で、これは本当に貴重な作品です。CDでは「三平グラフィティ」に収録されている真打披露の高座から始まり、名曲「ヨシコと歩けば」「ヨシコさん」「バチバチ」の歌声や、「電気サルマタ」「仮面ライダー」等のギャグ満載の高座(これ、演目は何て言うんでしょうね?)、「踊って歌って大合戦」等のTV番組や「土倉のお茶」等の懐かしCM、そして名作「源平」に続き、脳出血から再起した快気興行の高座まで、54分間に三平が全力で駆け抜けた55年の短い生涯の大活躍が凝縮されています。…このビデオ以降三平の映像や録音はほとんど出版されていません。いろいろな大人の事情があるのでしょうが、落語ブームの今だからこそ、伝説の昭和の爆笑王林家三平をもう一度お茶の間に復活させてほしい!(来年のいっ平襲名披露時には何らかの記念出版を期待しています)そして、せめてこのビデオはDVD化して再発売を!…ともかく三平ファンの皆さん、意外に図書館は狙い目かも!