Geogaddi [解説・ボーナストラック付き国内盤]
ベッドに入って、月明かりの下、まったりと聞く、贅沢。 たまらぬです。
Music Has the Right to Children
98年発表の1st。近年ではエレクトロニカと呼ばれるジャンルに含まれるのかも知れないが、古臭い音楽ファンにはどちらかと言うと90年代のアンビエント・ハウスと思える作品である。抽象的な霧のようなサウンドに聡明期のハウスのようなビートが絡む1−2.の流れはまさにそう。ジ・オーブからの流れを感じさせる。4.はシンプルだが、ビートものとしてはおもしろい。5.はフィルターの絞り方が手作りっぽくて・・・。6.は不安感を煽る抽象音とどっしりとしたビートが融合する曲。7.はなぜか神社仏閣っぽく感じる曲。そのBGMにも良さそうだし、お香が似合いそうだ。10.はペダル・ベースっぽい低音もいい味を出しているポップな佳曲。
この作品はかなり90年代初頭のサウンドを引きずっており、新鮮さという意味ではポイントは低い。しかしながら作品全体が一つのストーリーのように感じられる構成はなかなか聞かせるものであり、短い曲や長い曲が浮んでは消えていく様子が美しい。淡々としていてやや盛り上がりにに欠ける部分もあるが、その分長く楽しめるかもしれない。何にしてもボーっと何も考えたくない時に聞くには最適。強い主張がない音楽も絶対に必要。
Geogaddi
スコットランドに暮らすマイク・サンディソンとマーカス・イオンによる音響創作ユニットBoard Of Canadaの2nd。2002年リリース。