Young Frankenstein - Funniest Scene (Old Hermit Scene) ヤング・フランケンシュタインモバイル

ヤング・フランケンシュタイン [Blu-ray] コメディ映画って凄く作り手の知性と才能が問われると思うんですよね、それに観る側の感性も。
メル・ブルックスって不思議な人物です。そして、凄い才人なんです。ユダヤ人特有のバタ臭くてアクの強いコメディ作家にして、監督、舞台演出家でありながら、良い意味で、極めて悪趣味で、非商業的な実験映画を撮った若者（デビット・リンチですね）をバックアップして、「エレファントマン」と言う興行的大ヒット作をプロデュースしたり、“ミセス・ロビンソン”こと名女優アン・バンクロフトを妻にめとったりしています。彼の最高傑作と思える今作など、正に知性の塊（痴性じゃないよ、痴性が一杯だけど〜笑）のような作品です。怪奇映画の古典「フランケンシュタイン」にリスペクトを払いながら、巧妙かつマニアックにパロディ化、しかも、下ネタ、差別ネタ、スラング、言葉遊びをふんだんに散らばめます。発射されるギャグの数々は、バカバカしいものが殆どですが、細かな拘りと伏線を張り巡らせての笑いが多く、考え抜かれた知性の裏付けがなければ出来ないものです。いつもながらのクドさも、今作では、題材の特異性からか、むしろプラスに働いています。
いつもと違い抑えた演技が反って可笑しさを醸し出すジーン・ワイルダーも、目ん玉ぐりぐりの百面相のマーティ・フェルドマンも、名前を呼ばれて馬が慄くのをじっと耐え忍ぶクロリス・リーチマンも、アタマはヨワそうだが、困った表情がキュートなテリー・ガーも、特別出演の盲人ジーン・ハックマンに、徹底的にいじられ苦悶の声を上げるピーター・ボイルも、そして、昇天歓喜の歌声を披露するマデリン・カーンも、皆、今も忘れられない名演です。
モノクロームのコントラストが鮮明で音響面でも明らかにＤＶＤとの差異を感じるＢＤとしても及第点な今作、タイトルでは窺い知れないアメリカ映画史屈指のコメディ映画だと思います。

悪魔のダンス死の舞踏やワルプルギスなどここに紹介されている曲名は全て悪魔や亡霊、心理的なものばかりです。曲も聴いてみるとやはりイメージにあるような不気味さが漂ってきます。第1曲目の前に短い朗読的な経過句があります。知らない曲も次第に分かるようになってきます。

妖怪ソングセレクションお化けは死なないケースのオドロオドロしい妖怪の挿絵とは対照的に、陽気で快活でドラマチックな新旧妖怪ソングのオンパレード。
目新しい（耳新しい？）曲など、ここには一切収録されてはいない。
あるのはアルバムいっぱいに溢れ出す、懐かしい名曲の限りだ！
そのころの子供たちが、食卓を囲みながら番組を楽しみ、友達と口ずさんだ曲がここにはある。
当時の空気を知っている人だけが、満足できる逸品だと思うのですが…。大袈裟かな？

Young Frankenstein - Funniest Scene (Old Hermit Scene)

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