描写が繊細で美しい、失われゆく少年時代、純粋さの代償に手に入れるもの。
そんなものを伝えるの映画は吐いて捨てるほどあって、私は飽きもせずにそれらが大好きなんだけど、あきらかにこの映画はそれだけで「はい、オ・ワ・リ!ちゃんちゃん!」の領域を越えている。
美しさ、純粋さ、罪悪感、尊敬、憧憬…膨らませるだけ膨らませてこれは結論を提示しない。全部全部自分の中でつじつまを合わせねば行けない。
「ああ、あの主人公こう思ったんだ」という客観としてではなく、強く強く心に主観として残る感覚。この映画以外でこの感覚に陥ったことは無い。
もう二度と観ないかもしれません。好きすぎて。