劇中BGMの完成度も去る事ながらこのCDのおすすめの箇所は99トラックまで収録されたキミも音響監督!トップをねらえ!名せりふ大行進でしょう!主要声優が一言ずつ言葉を入れてるんですが、留守電用からちょっとエッチなセリフまで満載です。ファンならこれだけで遊べる事間違いなし!BGMに関しては13.作戦開始、23.ガンバスター等がおすすめです。本編を見た人もスパロボから入ったひとも買って損はしません
トップをねらえ!響綜覧
DVD「トップをねらえ! リマスター版」の発売と共に購入。
偉大な作曲家、田中公平先生と言えば、「魔神英雄伝ワタル」、「魔道王グランゾート」、「空想科学世界ガリバーボーイ」、「天外魔境シリーズ」、「サクラ大戦シリーズ」等が僕のお気に入りですが、「トップをねらえ!」は上記のリマスター版が初体験でした。
実はGAINAX自体「エヴァ」の影響で好きになれず、つい最近まで避けてた部分がありました。
でも公平先生が「トップをねらえ!」の曲を担当されてるという情報は知ってはいました。DVD「トップをねらえ! リマスター版」が出た事でこれもいい機会だと感じ、思い切って手に入れました。
そして「伝説のOVA」と謳われる理由も今更ながら分りました。
そして肝心要のサントラですが・・・凄い。
ライナーによると予算的な問題があったようで、大半はシンセ主体のものですが、それを感じさせないほど素晴らしいです。
歌物に関してですが、これも素晴らしくある意味貴重ですね。と言うのも最近の作品で例えば「サクラ大戦」での歌物では作曲のみのものが殆どを占め、編曲までやってるのは極僅かなんですが、この作品で聴ける歌物は全て公平先生の作曲&編曲です(「アクティブ・ハート」「トライAgain・・・!」を除く)。作曲家としての公平先生はもちろんですが、それ以上にアレンジャーとしての公平先生が好きだったりするので、これは嬉しいです。
OVA本編では聴く事が出来ない「いけいけぼくらのガンバスター!!」、「翔べ!ガンバスター」、「元気でね」等が惜しげもなく収録されてます。
そして一番感動したのが『交響詩「GUNBUSTER」』ですね。これは数曲のBGMをモチーフにしていて、不思議な事に全く違和感無くそれが立て続けに展開され一段落したところで日高のり子さんの儚くもあり、運命に立ち向かって行くという感じでもあるヴォーカルが展開され、果ては「ガンバスター M-20」、「時の河を越えて・・・ M-37」で終幕していくというナントモ感動せざるをえない作品となってます。しかもこの交響詩は60人以上で奏でられるフルオーケストラです。これを聴いた時、改めて公平先生の偉大さが分りました。やはり『熱いストリングス』を任せたら業界で右に出る方もいらっしゃらないと再確認出来ます。
3枚組で、しかも収録時間を限界まで使い、トラック数は全て99トラックというナントモ贅沢な一品です。少々やり過ぎ?(笑)
とりあえず「トップをねらえ!」のサントラとして完璧だと思いますね。
「完全収録なの?」と聴かれたら、細かく言えば違います。
確認すると、第五話のノリコとカズミが乗り込んだ東京行きの列車内で流れるジングルみたいな曲、「科学講座のうた」の歌無しバージョン、予告BGM(「ガンバスター M-20」のショートエディット)、「スミス M-7」のメロ無しバージョン。
大変残念ですが、以上4曲は未収録となってますので、その辺は我慢するしかないでしょう。しかしその事実があっても、評価は確実に星5、いやそれ以上の評価に値する「アニメサントラ史上、最高傑作」だと思います。