家畜人ヤプー〈第1巻〉 (幻冬舎アウトロー文庫)
二千年後の未来で日本人がヤプーと呼ばれ、白人の家畜にされていると言うSF+SM。
日本人は“生物学的にも”人間では無い「知性猿猴(シミアス・サピエンス)」であると言う発見がされ、
白人=人間=神、黒人=半人間=奴隷、日本人=ヤプー=家畜≠人間
と言う秩序が完全に出来上がった未来世界にひょんなことから二十世紀の白人女性と日本人男性のカップルが連れて行かれることになります。
小説の大半は物語設定の説明になっちゃってますが、その設定がブッ飛んでる癖に、妙に凄い。知識+妄想パワーが無いと書けないようなことがこれでもかと書かれていて、しかもところどころにユーモアが織り込んであります。目次を読むだけで壮観。ちなみに第一巻は「家畜調教問答」で始まり「如意鞭「珍棒」」で終わります。
現在江川達也がコミックバースにて漫画連載もしているので、活字はどうも…と言う方は漫画の方をどうぞ。
本来この小説はマゾヒストのためのマゾヒスト小説として書かれているとのことなので、SMに興味が無いひとはそれほど楽しめないかもしれません。ですが、文学的にも充分素晴らしい内容なので是非多くのひとに手にとって戴きたいと思います。
カフェ・リンドバーグ -summer season- (通常版)
PC版を知らず、初めてプレイしました。かなり、前回の続き、という匂いがしますが、今作だけでも十分にプレイできます。舞台は喫茶店、ほとんどここだけでストーリーは進んでいきます。特に事件はおきません。平凡といっていい日常が続きます。店員さんの物語なので、客に呼ばれてコーヒーを出しただとか、ランチを作っただとか試食した、客が出て行って片付けたなどなど、あまり喫茶店の仕事に興味のない人間にはちょっと退屈な記述がかなりあります。もちろん、その中で、さりげない触れ合い、心の交流、そして恋愛に発展とかがあるわけです。少しおしゃれな雰囲気です。
キャラクターは個性があり、少しばかり変わってるかな?というところの美青年たちです。(おじ様1名、高校生1名)魅力的なんじゃないでしょうか。皆、いい人ばかり。悪人は存在しません。
正直申しますと自分にはいまいちな作品でした。日常は平凡でリアルなのに、なぜにそういう恋愛が当然のように起こってしまうのか。何故にみな良い人なのか。良い人過ぎて事件が起こらない。物足らない。
視点が選べるのはおもしろかったですが、ほとんど同じ場面を繰り返すことになります。気持ちの違いを楽しめる、とはいえますが、それぞれ場面の説明が多く、心理描写は結構少ないです。欲を言えばもっと気持ちのすれ違い、誤解、考えのずれがあったほうが面白かった。視点が違えば、印象に残る場面も変わるはず、同じシーンを繰り返すのも良いですが、それぞれのキャラ独自のシーンも多くあればよかったのではないでしょうか。その辺の詰めが若干あまい感じがしました。
うるさいことを申しましたが、ボリュームもかなりあり、BLの恋愛にまったく違和感を感じない(そういう男性キャラクターに違和感を感じない)、なおかつ繊細で、お洒落好きな方でしたら、きっと楽しめるのではないでしょうか。
プリンセス・プリンセス・プレミアム
「つだみきよ画集」が「革命」シリーズと「ファミリーコンプレックス」、「プリンセス・プリンセス」その他のイラストも含んで、全77作品だったのに対して、この本は「プリンセス・プリンセス」シリーズのみで全55作品です。「画集」とのダブりは当然ありますが、「画集」にあった白黒イラスト5点とカラーイラスト1点(亨が汗かいてるやつ)は収録されていません。完全に同じイラストは1点のみかな???その他13点は、背景が少し違っていたり、セリフが少し入っていたりと微妙〜〜〜に違いがあります。(笑)サイズの違いが意外と大きいかな、「画集」はさすがに見ごたえありますが、それに比べると、このイラスト集は少しこじんまりとしている感じです。29.4 x 21 x 1.2 cm と25.6 x 18.2 x 1.2 cm の差です。(笑)大きいに越したことはないのですが、お値段との関係でこのサイズになったようです。価格の差かな?(爆)
さすがに綺麗なイラストが多いですね。ほとんどが手彩色?だと思いますが、淡い色調のものが多く好みです。サイズの関係もあって粗が目立たないという事もあるようですが・・・・。構図も姫達がきちんとポーズを決めた物が多いですね〜。
「画集」ではカバー下の漫画がありましたが、今回は無しです・・・残念!(笑)
「女体化コミック」というのもあって、これにはビックリ!!(笑)オイオイ・・・!!(笑)
姫時代の有定を描いたショートストーリーも・・・・修也姫・・・ビックリするほど可愛い〜〜〜!!!(爆)