「犯罪学講座」は、学園祭で起こった殺人事件に巻き込まれた女子大生の物語。主演の安倍なつみは、学園の影の支配者として振る舞っていた女子大生が徐々に本当の自分を取り戻していくという難役に挑戦し、普段の元気で明るいイメージを封印して新境地を拓く。安倍の友人役の保田圭も好演しており、2人の白熱した演技合戦が見所。堅実なサスペンスドラマに仕上がっている。
「おれがあいつで」は、ある日突然体が入れ替わってしまった男女の高校生の戸惑いを描く。 ボーイッシュな吉澤ひとみは主演に適役といえる。深いテーマなので、もう少し時間をかけて描写してほしかった気もするが、厳しい時間制約の中でよくまとまっている。思春期の男女に特有のみずみずしさが原作や「転校生」ほど伝わってこないのが残念。