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このサントラCD(たぶん輸入盤でしか聴けない)はこの映画の豊潤すぎる音楽のパートだけを楽しむ意味でも、またジャズそのものの入り口としても最高だと思う。実際、僕は小難しいイメージの強かったこのジャンルに対する先入観と偏見をこの映画とアルバムによって完全払拭する事になった。名曲"Round Midnight"はマイルス・デイヴィスのミュート・ホーンを彷彿とさせる音色をあのボビー・マクファーリン(一般には"Don't Worry, Be Happy"の人、と説明しなきゃいけないんだろうか?)が「声だけで」表現していて、指摘されるまでこれが人間の声とは気付かないぐらいの素晴らしい演奏だと思う。そう、思えばこの曲をボビーが生で演奏するシーンをアカデミー賞の授賞式の中継(信じられない事に民放の地上波の夜帯だった)で見て訳もなく総毛立ったのを今でも鮮明に覚えている。ちなみにそのアカデミー賞(1986年・第59回)ではこの作品で演技は完全な素人だった映画初主演のデクスター・ゴードンが「主演男優賞」にノミネートされた事も付記しておく。