「フラッシュダンス」オリジナル・サウンドトラック
音楽史の1ページを飾るアルバムと言っていいでしょう。
アイリーン・キャラの「フラッシュダンス」とマイケル・センベロの「マニアック」という2つの全米ナンバー1ヒットを出しただけでなく、隠れた名曲と呼ばれるドナ・サマーの「ロミオ」やフィギュアスケートでよく使われた「愛のテーマ」などの名曲がちりばめられたアルバムです。
このアルバムの一番の存在意義は、「映画サウンドトラック」としてだけでなく、音楽作品として高い評価を得たことにあります。翌年の「フットルース」にもその流れはつながっています。
特に、「Flashdance...What a feeling!」は、ビルボートチャートで6週連続ナンバー1を獲得した、1983年を代表する名曲となりました。今の24歳以下の人が生まれる前年に、このような素晴らしい、いつの時代でも通用する音楽作品が生まれたこと...是非、若い年代の人にも聴いて欲しいアルバムです。
洋楽ファンだけでなく、音楽ファンMUST Listen to のアルバムであることを確約します。
絶対にお勧めのアルバムです。
Sincerely~MARIYA TAKEUCHI SONGBOOK~
竹内まりやの曲を有名な海外アーティストがカヴァーした珍しいアルバムです。2002年に発売されたのですが、今は廃盤になったようです。それでも少し感想を述べさせてもらいます。
竹内まりやの1980年代のヒット曲、それもメロディラインの綺麗なバラードを中心にカヴァーしています。海外アーティストは、リタ・クーリッジ、ロバータ・フラック、ボビー・コールドウェル、ポインター・シスターズ、ティファニー、リチャード・マークス、ローラ・ブラニガンという懐かしい顔触れが並びますし、今は本国でどの程度評価されているのかは分かりませんが、一時代を築いた偉大なポップス・シンガー揃いであるのは間違いありません。歌唱は立派ですし、真摯に曲の特徴を捉えて上手く歌っているように感じました。
確かに竹内まりやの曲ですが、軽く聞くとA.O.R.の名曲かな、と思えるような大人のムードをもったアレンジが特徴になっています。日本人のアレンジャーですが、サウンドの創りは巧みで上手く仕上げられています。
個人的には、竹内まりやの歌唱の味わいや原詩の良さが隠れてしまうこともあって、このアルバムを手放しで評価することはできませんが、聞き馴染みのある曲が新しい革衣を着て登場しているわけで、乙なものと言えるのかも知れません。ドライヴの友にはなりそうですし、名曲はどのようなアレンジをしても光るという証明かも知れません。
それより、「Killing Me Softly with His Song(やさしく歌って)」のロバータ・フラック、A.O.R.の代表のように捉えていたボビー・コールドウェル、リタ・クーリッジなどの声に久しぶりに接することができたのは収穫と言えるでしょう。