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円地文子 虹と修羅 (講談社文芸文庫)

戦争は終わった。しかし滋子は子宮癌になり、手術を受ける。夫の間は疎隔したままで、娘の美子は歌舞伎の女優になりたいと言い、ヒステリックに母に迫る。滋子は小説家としての再生を目ざすが、なかなか文藝雑誌で原稿をとってもらえず、少女小説を書いてしのぐ。柿沼がヨーロッパから帰ってきて何くれと相談に乗るが、そのうち恋が再燃する。 円地自身は、私小説とみられることを嫌ったが、これは変形自伝私小説の傑作である。谷崎賞受賞作だが、女の陰鬱で奔放でぶきみな生を描いた傑作である。1965年3月から12月まで『文學界』に連載。 虹と修羅 (講談社文芸文庫) 関連情報




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