スウェーデンのブラックメタルバンド、マーダックの10th。2007作前作「Plague Angel」は凄まじいまでの完成度だったが、続く今作も同路線の傑作。新約聖書の一文からインスパイアされた内容をテーマに、生と死、神と悪魔という宗教的なある種の暗闇を濃密に描き出したサウンドは歴史的な重みとモノクロームの暗黒美をそこかしこに感じさせる。暴虐な疾走感では前作に譲るが、コンセプチュアルなバランス感とジャケを含めたトータルな雰囲気作りでは勝るとも劣らない出来だ。逆にミドル系の曲があるおかげで、ファストな部分の激烈さが際立って聴こえる。無慈悲な闇の中に、深遠なドラマを封じ込めた見事なブラックメタル作品である。 ロム 5:12 関連情報

MARDUK - Christraping Black Metal - Live @ Party San Open Air Festival (2009)
マーダックは、1991年、スウェーデンにて結成された4人組のブラックメタルバンドである。バンド名は古代バビロニアで信仰さ
ブラッ ...
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