有名な段階的物権変動論に立つ基本書。著者は先年逝去されたが、ポスト我妻の高名な民法学者である。段階的物権変動論の学会での支持が少ないことや、内容的に古く、近年の論点・判例への言及が少ないことから、本書を基本書として学習することを勧めることはできない。しかし本書は、古い本ながら(おそらく初めて)ケース・メソッドが取り入れられ、文章は流麗で、著者の主張には説得力がある。従って、民法を好きな人が、いわば「読み物」として本書を読むといいと思う。著者の思考は徹底して機能的であり、段階的物権変動論も著者の機能的思考の産物であることがわかる。 物権法講義 関連情報
2016/02/07 鈴木知文 『人生ライブ』
阿佐ヶ谷オイルシティ.
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