映画のほうは、非常に分かりやすいつくり。 予想はしていたのですが、ある登場人物が出た段階で、すっかり終わりが見えてしまう、ちょっと消化試合のような作品でした。 が、ティム&エルフマンのタッグならではの情緒はたっぷし、どっぷしです。 逆にもう少し工夫はないのかっつうくらい。ですが、ミュージカル的な演出部分の踊って、歌ってでは、”チャーリーとチョコレート工場”を彷彿させる愉快な楽曲が。 シザーハンズでノックアウトされた方にはピッタリくると思います。
定型サイズの葉書(カラー、と言っても映画の通りの色調ですが・・・)が20枚。 映画の様々なシーンがアトランダムにカットされていて、あまり吟味されている気はしません。特にコープスブライドのエミリーは、もっと美しいカットがたくさんあったと思います。 ただし時期を逸してしまうと手に入りにくい商品なので、コレクターなら買うでしょう。 葉書の裏の絵が、一枚一枚異なっていて可愛く、凝っています。
ジュンプランニングのコレクションドールシリーズです。
デキのほうは、生産数も少ないことから、ビクターやエミリーより
若干作りこみは甘いです。
同時期に発売されたスクラップ同様に他のキャラとのスケールの
統一もとれていません(映画のスケールよりはデカいです)。
一般の方が買われる用というよりは、コレクションコンプといった
人向けでしょう。
ストップモーション・アニメーションであることは当然ですが、 それを差し置いても、物語としてもとてもよく出来ています。
訳あって死人の世界にいる花嫁、ひょんなことからその花嫁と契りを交わす主人公。 そして実世界の婚約者。
実写でも、これだけのおいしいテーマがあれば、充分映画として成り立ちます。 それをストップモーション・アニメーションで! 最初に見たとき、誰しもが「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」と比較したことでしょう。 実際私もそうでした。 ところが技術はさらに進歩していた。 冒頭の紹介するシーンから滑らかなカメラワークとキャラクターの動き。 豊かな表情。
「ナイトメアー」でもそうでしたが、観ているうちに、アニメーションであることを忘れてしまい、完全に物語の世界に入り込んでいました。
これこそが、ストップモーションの魅力。 完全に物語と融合させることができたのは、奇跡とした言いようがないと思います。
ラストもとっても印象的。 本当に、自分ひとりの「宝物」として取っておきたいような、そんな素晴らしい作品です。
コープスブライド・エミリーのキャラクター造形はかなり秀逸ではないでしょうか。
ところどころ骨が見えていたり、腐食のような部分があったり・・・という「死体らしさ」(って言ったら変かなぁ)と花嫁の美しさ、キュートさがみごとにどちらも損なわれることなく、並存しています。
最初にうっかり結婚の誓いを立ててしまったビクターがおびえ、逃げ回るように、「恐ろしい死体」でしかなかったはずのエミリー。しかしストーリーが進むにつれ、彼女がどんどんけなげで、美しい「女性」と見えるようになります。
一方の「生者」ビクトリアもご都合的に用意されたキャラクターではなく、芯の強く豊かな内面を持った魅力的な女性として描かれています。
この二人と、その間で揺れるビクターを軸に話は進むわけですが、ストーリーだけではなく、随所に入る歌とダンスもコミカルで目が離せない!!あの世のパブは楽しそうだし、ある意味生者よりも元気な死者たちが(笑)
かなり楽しみどころの多い、良質なアニメムービーです。
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