萌えを前面に出した体裁ながらその内容は意外に充実していました。 ありがちなお涙ちょうだい的な感情面に訴えたものや使用機材中心の兵器図鑑的なものではなく、災害時の米軍と自衛隊の運用面に重点を置いており、一般に報道されることの少ない現場に部隊が到着するまでの過程や到着後の後方支援の体制などに重きを置かれた内容は予想外にすばらしいものでした。 現地の悲惨な状況やそこで活躍する機材などはすでに様々なメディアを通して十分に見聞できているだけに、そこに至る過程を描いた本書は平易な内容と相まって好感を持てるものでしたが、如何せんわずか62ページの内容に1600円というのCP的に厳しいものを感じました。 財布に余裕があり、軍隊をどう動かすかに興味はあるが高度な内容までは望まない方にはお勧めだと思います。
マスコミの報道で物足りなくて、東日本大震災に関する本を買いました。 こんなに感動して泣いたのはとても久しいです。 本当に自衛隊のみなさんありがとうございました。米軍のみなさまありがとうございましたと叫んでいました。 非常時に備えることの大切さを改めて感じました。 ぜひ、多くの人に読んでいただきたいと思います。
米軍による「トモダチ作戦」の様子は、これまで部分的にはメディアで紹介されたが、本書でようやく全体の流れがわかった。震災直前、米海軍の水陸両用部隊と米海兵隊を載せた強襲揚陸艦「エセックス」は合同演習のためマレーシア。第7艦隊旗艦「ブルー・リッジ」はシンガポールに入港中で、在日米軍の震災救援活動開始の一報が届くと、ただちに反転して日本に向かった。成田空港に着陸できなくなった旅客機は横田基地に誘導され、米韓合同軍事訓練のため日本近海を航行中の「ロナルド・レーガン」空母打撃群は針路を転じて東北の被災地沖へ。米本土からは大型輸送機で続々と救援物資が届く。陸路が寸断されたため、海兵隊の揚陸艦が直接、海から物資と人員を送り込み、人道支援に大活躍。その展開の素早さは圧巻だ。今回の「トモダチ作戦」によって日米の連帯が再確認できたことは確かだが、同時に米軍の「圧倒的な機動力」についても認識を新たにした。1カ月に及ぶ「トモダチ作戦」の活動を多数のカラー写真と解説で紹介した貴重な資料である。
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