言わずと知れたトミフラ57年録音の代表傑作。ストックホルム録音と言う事で、"Overseas"。Cの字を鏤めたジャケットは、往時の名盤ブームの頃は、幻の名盤として名を売った。ちょっと古いファンなら、写真のジャケットよりCのジャケットの方に親しみが湧くはず。 トミフラは70年代以降、日本のレコード会社が主役に仕立ててスターになったけど、基本的には「サキソフォン・コロッサス」や「ジャイアント・ステップス」の脇役として、例えるならデカい歯車を円滑に廻す潤滑剤的役割を上手くこなすいぶし銀的脇役の人。 その彼がエルヴィンのサトルなブラシに鼓舞されて、グルーヴ感横溢の大名盤をものしたのが本作。やっぱ一番好きな曲は、冒頭のカマリロ。とにかく楽しいんだから!
まず最初に続編ということですが正直評価の高い1作目は関係ないと言ってもいいでしょう。 でも1作目を観てからのほうが作風がわかっていいと思うので1作目を観てから観賞するのをオススメします。 肝心の内容については、1作目には及ばないもののなかなかの出来だと思いました。銃器系のアクションも満載なので結構見ごたえがあり、時間も90分ぐらいなので見やすい作品です。 個人的にはクレイジーすぎる一家がとても印象に残りました。その一家の紅一点の娘をO.Cに出てるオータム・リーザーが演じているので気になる人は是非チェックしてみてください。
ライナーに録音日付以外のデータが見あたらないが、かつてテイチクから出ていた「ザ・マスター・トリオ」のLP2枚分のカップリングCD。テイチクの児山紀芳プロデューサーが、「トミー・フラナガンのベスト・アルバムをつくるのは、わたしの夢のひとつだった」(LPのライナーより引用)とロン・カーターに相談。児島氏が、ドラムスはマックス・ローチか、トニー・ウイリアムスで、と提案したところ、ロンは即座にトニーに連絡を取ったのだ。録音は48丁目のA&Rスタジオ。ちょうどトミーはブルーノートに出演中で録音は6時前に終えなければならない、という制約があった。が、全14曲がNGなしで録音された、と言う。トミーとロン、トニーとロンはそれぞれ長い共演経験があるが、トミーとトニーは初共演。でも、まったく堅さを感じさせず、まるで長年の仲間のように、イキのあった見事なプレイを聞かせてくれる。文字どおり打々発止。未聴の方は絶対買いです。
軍事的・政治的な戦略の詳細や歴史的事実関係の記述よりも、恋愛や友情などのアメリカ好みな人間ドラマを中心軸に据えているという点で、映画「ガーディアン -ハンニバル戦記」などとは対照的である。 有名なローマ教皇との会談シーンなどが省かれてしまっている。 アジア系遊牧民であったという説のあるフン族だが、主人公は白人系のイケメンである。 どうしても脇役的存在になりがちな女性達を、多少強引な解釈でもって前面に押し出したりしている。 こういった点で本作は、リアリズムよりも娯楽ドラマを目指した作品であり、どちらかと言えば近年のNHK大河ドラマ的である。
ただし、美術には結構力を入れているようである。 あまり取り上げられることのなかったローマ帝国末期の姿をビジュアルイメージとして捉える手助けにはなると思う。
トミー・フラナガン (Tommy Flanagan 1930年3月16日〜2001年11月16日) は、アメリカ合衆国ミシガン州デトロイト生まれのジャズ・ピアニスト。リーダー作も魅力があるが、特にサイドに付いたアルバムに優れた演奏がある。例えばロリンズのサキコロ、コルトレーンのジャイアント・ステップ、ベニー・ゴルソンのブルースエット、ウェスのインクレディブル、ケニー・バレルのイントロなど。演奏は極めて自己顕示の少ない緻密で確かな技術が定評である。また共演者と対立しない温厚な性格も温かな音となり大きな特徴といえる。アルバムは1957年の録音でジャズ・ピアノ・トリオ史にも残る不朽の名盤とされる。共演者はベースがウィルバー・リトル、ドラムがエルヴィン・ジョーンズ、煽るリズムに乗せられ少し饒舌になったフラナガンが聴き所。この点が今でも賛否両論となるところで、これからも永遠に語り継がれていくことだろう、名盤には名盤たる所以がある。 (青木高見)
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