フルアルバムとしては4作品目にあたる本作品。「おはよう,ファニーガール」はドラマの主題歌で、ドラマの内容にあった小気味いい曲だと思ってドラマを見ていました。 このアルバムも過去の作品同様、とびっきりのポップス(「大人って 子供って」)と叙情的作品(「ラヴ…」)が織り交ぜられており、バランスがいい。しかし、今まで松任谷正隆だった編曲を熊谷自身が担当し、少しアレンジに不満が残る。 次作の「S・K」では見事に復活するんですが。
爽やかさ溢れる楽曲に、澄み切った歌唱力。彼女の作品は、一貫して青空のような純粋な仕上がりとなっている。 このアルバムのお勧めは、彼女の出世作であり、TVドラマ『夏子の酒』の主題歌でもある「風と雲と私」が収録されていることだ。すでにSCDは廃盤されてしまったが、何度聴いても飽きのこない名曲として、今でもコンスタントに聴いている。最近は活発な活動をしていないようだが、美しく艶のある歌声は、未だ衰えることを知らない。岡村孝子や辛島美登里ほどの声量はないものの、あっさりとした心地良さが、何とも新鮮で嬉しい。長時間リスニングで疲れないのも、このせいだろう。 レコーディングの状態も良好だったようで、クリア且つ立体感のある音質。曲調は、どことなく「ル・クプル」に似ている。これから彼女の曲を聴きたいという方には、是非ともこのアルバムを推奨したい。
可愛いはずの『座敷わらし』が、何故か?むさ苦しい「座敷おじさん」姿で登場する。その理由はラストで明かされるが、そういうことか!と考えさせられるでしょう。本当のドラマとはこの作品のことである。
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