アルゼンチン出身ブラジルやヨーロッパをはじめ、各国で活躍する名ガット奏者にして名コンポーザーであるアグスティン・ペレイラ・ルセーナの実に9年ぶりとなる新作がこちら。
本当に何人かの優れたオリジネイターにも言える事ですが、音像の美しさ、アレンジの素晴らしさ、何をとっても過去の作品と全く遜色の無いクオリティの高さに唖然とすらします。
たゆたう音像のスロウな曲も素晴らしいですが、 生音ドラムン的リズム解釈M1"AERBO AMAR"、 曲後半からの歯切れの良いサンバのリズムの立ち上がりと、 ピースフルなコーラスの盛り上がりが堪らないM10"VEM VIVER"は出色の出来かと。
天国と地獄はいまや大変なことになっていた。最近は天国に行く人が圧倒的に少なくなって、地獄は人であふれかえっていた。このままでは天国は破産、地獄が勝利を収めてしまう!そんななか、天使と悪魔がある魂をそれぞれの領域に引き入れるために現世に派遣される。その魂とはボクサーの男だった。 天使は品良く、悪魔は魅力的でぎらぎらした感じをそれぞれ上手に演じていると思う。地獄にもレベルがあって、自分の年季を果たすと1個ずつ上のレベルに上がれるという設定も面白い。特に悪魔を演じるペネロペの魅力満開だと思う。また、天使と悪魔がそれぞれの手管で魂を正しい(?)道へひきこもうとするところがかなりの見ものだろう。もう一回見てもいいと思う映画だ。
「誇り」は本作にとって重要なキーワードです。仲間たちから「隊長」と呼ばれるアラトリステが、実際は貧しいヒラの傭兵(雇われ兵士)なのも、理不尽な権力者に対して平然と剣を抜く頑固者なればこそ。なによりも名誉を重んじるのは、スペインの国民性だそうで、恋人の女優マリアから結婚話を持ちかけられた時も、娼婦のヒモに近い立場になることを潔しとせず、即座に断ってしまいます。 もし結婚したら、妻に近づく最初の男を切り殺し、逃げ隠れせずに殺人罪で処刑されると言うアラトリステ。対するマリアもトップ女優の地位を保つために、有力なパトロン(愛人)達が必要です。愛し合いながら互いに譲れず、すれ違う二人の悲恋は、男臭いドラマの哀しい彩りです。
主演のヴィゴ・モーテンセンは本作を「サムライの映画だ」と語っています。義侠心にあふれる兵士たちは、薄汚くとも皆、勇敢です。 なぜスペイン軍がフランドル(オランダ)で戦っているのか。なぜフランスとも戦うことになるかなど、史実に基づくストーリー展開は、予備知識がないと戸惑うかも知れません。 しかし、例えば戦国の下級武士の半生を2時間強で辿ると思えば、それぞれの戦闘シーンは「関ヶ原」や「大阪の役」です。主君や国が掲げる大義ではなく、ただ共に立つ戦友のために闘い続ける無名の侍たち。そう見ると、より良くドラマに集中することが出来ました。
結婚を断り、安楽な生活を棒に振ったものの、恋人マリアを想う気持ちの深さだけは伝えたい…仕事の報酬として手に入れた高価な金鎖を、美しいネックレスと交換した時、アラトリステはベッドまで質に入れ、土間に寝るほど困窮していました。それでも全額を贈り物に使い切る、それもまた男の心意気。 誇り高くクール、しかし内面は熱い男の生き様が、切なくも魅力的な「時代劇」です。
雑納一つとっても製造メーカーや時期の違いによって色が全く 違うのですね。フィギュアペインティングなどモデラーにしてみたら この上ない良い資料になりそうですね。改めてドイツ軍装備品の機能性 を再認識いたしました。当時の国を揚げた物資生産体制もひしひしと伝わって来ます。 日本語で読める資料としては最高の物だと思いました。
豪腕マエストロのバレンボイムがタンゴ!?ちょっと意外な感じだが、考えてみれば彼はブエノスアイレスの出身。事実タンゴは好きでベルリンフィルとのヴァルトビューネやジルヴェスターに登場した際にも取り上げたほど。ここではシンプルなトリオ編成でその道のスペシャリストとリラックスした音楽を聴かせてくれる。録音が初出時に高く評価されたことでも知られる。
|