ネオリアリスモで名高かったフェリーニ監督が彼独自の新境地を切り開くようになったのは、本作品『魂のジュリエッタ』からだったような気がします。そして私が本当の意味でフェリーニ・ファンになったのも、今から思えばこの映画が契機だったようです。幻想的なイメージが展開するあたりは、後年の傑作『サテリコン』や『カサノーヴァ』に通ずる魅力に満ちています。 裸体の青年や海辺のファンタスティックなシーン、カトリック風ミラージュなどはフェリーニ作品に無くてはならない要素ですよネ。 映画ファン必見の名作ですよ。
2013年2月にシアタスカルチャーで映画館上映された公演のディスク化です。ブルーレイを購入するつもりですが、映画を見たのでレビューします。 マクミランのバレエは演劇性が強くて好みが分かれるかもしれませんが、ドラマチックで楽しめます。
ロミオはイタリア人のボネッリ。舞台がヴェローナだし世間知らずのお坊ちゃんはぴったりです。2007年収録のアコスタを見て「ありえないだろ」と思った人は一見の価値ありです。 ジュリエットはカスバートソン。15才のオリビア・ハッセーと較べるのは無理ですが十分かわいいです。マクミラン版のジュリエットは雰囲気が大切なのでテクニシャンのロホやコジョカルより良いところもあります。 ロミオの友人マキューシオのキャンベルは踊りも上手ですが、ティボルトに殺されるときの演技が見ものです。 ティボルトはガートサイド。迫力があって良いんですが、ジュリエットの従兄にしては印象が悪辣すぎます。愚かな若者というよりごろつきに見えちゃって、ボネッリとバランスが取れないのが難点。 ジュリエットの友達で高田茜が出ています。ボリショイ留学前にセミオノワと対面して緊張していたあかねちゃんも立派になりました。 マクミラン版はキャラクタ・ダンサーも楽しめます。 ヴェローナ大公は2007年と同じエイヴィスで、出番は少ないですが存在感抜群の貫禄です。
第1幕: 舞踏会でマキューシオの難しいステップが見事でした。 バルコニーの場面、カスバートソンはテクニックではコジョカルやフェリに及ばないもののボネッリとのパ・ド・ドゥは清楚な雰囲気が好印象です。 第2幕: ロミオ、ティボルト、マキューシオの掛け合いがすばらしいです。3人とも演技がうまいです。 第3幕: 寝室のパ・ド・ドゥは見とれました。このペアが一番好きかも。ロホは官能的すぎるし・・・。 墓場の場面、パリスは悪人とも思えないのにジュリエットの死を悼んでいるところでロミオに殺されちゃうのがかわいそう。ロミオが仮死状態のジュリエットを振りまわす振付は下手をするとグロテスク感が出ちゃうんですが、ボネッリは抑え気味で良かったです。
映像ディレクターはマッギボンなので安心して見ていられます。ワーズワースの指揮も映画館で聞いた限りでは良かったです。
あとは映画館で見たメイキング映像がディスクに入っていることを期待したいです。殺陣の難しさとかを出演者が話しています。カスバートソンが「前の場面でしくじって血まみれになったロミオをベッドで間近に見たくないわ」と言ったのには笑いました。
ネオリアリスモで名高かったフェリーニ監督が彼独自の新境地を切り開くようになったのは、本作品『魂のジュリエッタ』からだったような気がします。そして私が本当の意味でフェリーニ・ファンになったのも、今から思えばこの映画が契機だったようです。幻想的なイメージが展開するあたりは、後年の傑作『サテリコン』や『カサノーヴァ』に通ずる魅力に満ちています。 裸体の青年や海辺のファンタスティックなシーン、カトリック風ミラージュなどはフェリーニ作品に無くてはならない要素ですよネ。 映画ファン必見の名作ですよ。
つま先部分がかなり薄いです。甲高ではありませんが、残念ながら肉がはみ出たように見えてしまいました。色は画像どおりの落ち着いた上品なワイン色です。ソールは厚みがある分重め。甲が薄い方はぜひ。
過去と現在の話が交互に描かれ、少しずつ謎がとけていく楽しさがあります。読んでいて、イタリアの美しい街並みが浮かんできます。上下巻でかなりボリュームがありますが、あっという間に読み進んでしまいました。お勧めです。
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