米空母から2人のパイロットが偵察機(F-18)に乗り組み、旧ユーゴスラビア領の停戦状態監視のために飛び立ち、反乱軍から撃墜され、一人が殺され、主人公が数々の艱難を乗り越え、救い出されるという物語です。戦闘機物としては久々にスリルと迫力に満ち、空中戦、陸での戦いも画面に釘付けになり、結末にも爽快感があります。恐らく面白さの点で、迫力、新しさの点でも「トップガン」を越えているでしょう。 主人公のパイロットは腕が良いだけに、実戦なしの偵察ばかりでふてくされ、退職届けさえ出していたのですが、最後のフライトになるかもしれない、しかもクリスマス休暇中の偵察飛行で、この悲劇が生じます。撃墜される直前にロシア製の地対空ミサイルに追い回されるシーンは、CGが含まれているとはいえ、息を呑む迫力で、その後の展開も実にリアルです(国防省全面協力)。
作品の新しさは、イラク戦争のように米軍中心ではなく、米空軍がNATO軍の一員として動いていることであり、軍事力の国際政治面での調整型効果を背景としていることです。従来は敵勢力壊滅型なので、この作品の複雑な背景を理解できないと魅力は減少します。ユーゴの歴史は非常に複雑で、監督はよく理解しているようです。私は慌てて調べました。現在リビアへの介入も、停戦への軍事力の調整型効果を第一目的としているので、今後こうした作品は増えていくかもしれません。戦争物大好きな男性諸君ばかりでなく、戦争嫌いな女性達が見ても、得るところがある作品です。軍隊は民間人の虐殺を防ぐのが目的であり、作品の主人公は防ぐ側に立っています。主人公を応援してあげて下さい。
大好きなイギー・ポップが参加!No FUNを激しいバングラリズムで歌います! これ、最高!イギーがとんがって叫びまくります。
全体の印象からいうと、ちょっと力が抜けたかな?という感じ。 豪華ゲストを加えてPOPになった。それこそ伝統のバングラ風のインストもあるし、なんか余裕、結構楽しめます。
そのむかしパンクは、ジャマイカ2世、3世のラスタファりアンとつながり、激しい反政府ソングを歌ったものだけど、プライマル・スクリームのボビーや、エイドリアン・シャーウッドがADFをサポートするのは、そんな昔を思い起こさせます。 ブリティシュ・レゲエや、DUBの過激な音楽性が、パンクやトリップ・ホップに影響を与えたように、今後もADFはヨーロッパの音楽シーンに大きな影響を与えていくとおもいます。
ま、難しいことは抜きにしたアジアンリズムに体を揺らし、過激なアティチュードを楽しみましょう。
重い腰をあげたい時きいてしまうADF。 じっとしていられないジャングルビートは健在。 時々、ん?これ普通のラップの曲みたい・・と思わせたののもつかの間 彼らのビートが回りだして一安心。 エスニックなテイストも変わらずで独特の音は健在。 政治的なメッセージの対訳がついた邦盤はより彼らのことを知ることができるのでおすすめ。 へー、こんなこと歌ってたんだーと思いましたよ。
発売当初は、US盤以外の、UK盤、日本盤ともにコピーコントロールCDでしたが、でも、今回、リマスターCDで再発売されました。ボーナス・トラックもとても的確に加えられています。
ADFの特徴は、民族音楽、クラブ・ミュージック、ロックを融合した音楽性と、階級闘争、人種差別に言及した社会的・政治的歌詞でしょう。 そのなかでも、トラック1が本当に放送でよくかかっていたこのアルバムは彼らの代表作と言えます。やはり日本盤のほうが彼らのメッセージが伝わりやすいです。
戦闘機等に詳しくない私ですが、追撃されるまでのシーンは迫力があり見応え充分でした。映像の作り方も凝っており、戦闘機が崩壊していく様子が分かり面白かったです。また主人公が敵地から脱出する途中の衛星からトレースするシーンは、脱出過程中で一番良かったです。ただ最後がお決まりのパターンにハマってしまい、少し残念でした。他の戦争映画と比べたら失礼ですが、個人的にはプライベートライアンやブラックホークダウン、バンドオブブラザース(TV)の方が好みです。でもエネミー・ラインが決してつまらない訳ではなく充分面白いと感じましたので、単なる好みの差であろうと思われます。
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