1970年代後半、フォークからニューミュージクへと移り変わってゆく時代の中で、 風という名前の通り自らの音楽の方向性を一定のジャンルにとらわれずに 追求していった彼らの記念碑とも言える1枚であろう。 私にとっては、初めて買ったLPレコードが風のファースト、 初めて買ったギターのスコアがやはり風。まさに原点・・・。 彼らのアコースティックなギター・サウンドは今も心に響いてくる。
なぜこれまでCD化されなかったのか!? 各メンバーの個性が競い合う名作の3rdアルバムです。 他作では聞けない田口さんのハードな面が聴ける[1][3] ロマンチスト常富さんの[2][5][9]、作風が広く器用な内山さん[8][10]、 石山さん作で内山さんの名唱[6](アルバムバージョン)、 今作のみ参加の大久保さんの絶対CMソング向きの[7]、など粒ぞろいです。 加えて、[11][12]はプロデューサーでもある吉田拓郎作曲ですし。
わがままを言えば、シングル「戻ってきた恋人」「各駅停車(シングルバージョン)」を ボートラに収録するか、もしくはAB面を集めた『シングルス』が欲しかったですね。
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