最初の頃に戻ってきたようです。今見ても、ショッキングなまんがです。 これ作品は反語として成立していたんですね。 1970年代頃、まだ父親は家庭内で権威でした。妻を殴る夫はいてもその逆は珍しいので、 こういう徹底的なダメおやじはまんがとして成り立ちました。 が、少しづつ実社会で父親の威厳が落ちてきて、家庭内暴力が子供から親へと向かい始めると ダメおやじの後半にあるような、蘊蓄(ウンチク)漫画として落ち着きを取り戻しました。 ダメおやじは最初、赤塚不二夫さんが相当描いていたと言われています。 破壊的ギャグ漫画から時代と共に変化していった名作の出発点がこの巻にまとめられています。 凄いですよ。まんがでなければ絶対に描けないと思います。
三波伸介が急に懐かしくなったので、見てみました。
コミックの「ダメおやじ」をモチーフにしてるけど、違うのものです。 コミックばりのダメおやじの虐待シーンもあるけど、当時はこれがブラックユーモアで笑えた時代。 まさかほんとにやる奴はいないと信じられていたから。
でもいまだと、これをマネする輩もでてきそうなので、笑えない気もする。
映画では、オニババ冬子がダメおやじのことを心の底では想っているというのは救いです。
三波伸介の味のある演技もさることながら、 サブチャラの吉田日出子の若いころはなんともかわいらしい。
また、高度経済成長の時代のサラリーマンは出世が命、というのも時代感。 舞台背景の時代も、作られた「Always〜三丁目の夕日」ではなく ほんとの時代なので、あの時代を見るのにはうってつけ。
この本は、「ダメおやじ」シリーズの後半と言いますか、初期の破壊的なギャグ漫画時代のものではありません。 古谷三敏氏の「薀蓄(ウンチク)」モノに傾斜していて、ホノボノ、暖かな読後感のある作品集になっています。 古谷氏は、赤塚不二夫氏のフジオプロでアイデアスタッフとして赤塚ギャグ漫画を作り出してきた人です。 赤塚氏が、奥様に電話で言い訳している古谷氏を見て、ダメおやじを思いついたようなことをどこかに書いていました。 最初の頃は、赤塚氏もそうとうな割合で参画しているようです。 破壊ギャグから抜け出して、古谷氏の世界を作り上げていく過程にあるのがこの頃の「ダメおやじ」でしょう。 良い味が出ています。
珍しい曲、希少曲に関しては他の方が書かれていますので他に気になったことを。 インデックスに一部表記の間違っている部分があります。 空手バカ一代のエンディングテーマ「空手道おとこ道」は山崎照朝さん歌唱であって、 大安蓮(子門真人さん)ではありません。 面倒くさいのであまり調べていませんが、他にも誤植があるかもしれません。
|