テーマや物語の設定は面白いし
下巻まで読みたいとは思っているのですが
文章が、中学生くらいの女の子が書いた同人小説の様な感じで
発表媒体を間違えたのではないかと思います
(なので悪いのは作者ではなく、編集者だと思います)
ジュニア文庫としてなら、名作ではないかと思います
また登場人物が30歳を過ぎているのですが
どう考えても30歳の思考回路や会話を表現できていない
でも、10代前半に読むなら
人生の意味を考えるには良い本だと思います
小中学生に読んでもらいたい。
大人が読むには文章の稚拙さがつらいのが残念。
チグリスとユーフラテス、ときけば思いつくのはメソポタミア文明を生み出した恵みの河。てっきり歴史物語だと思い読み始めた。 上巻は特権階級に属した人間たちの、その特別意識にうんざりしたのだが、下巻では、単なる恨みにとどまらない、人間の生きる意味。 人生に意味は必要なのか。といういささか哲学的な話になってくるのだが、読みながら自分自身の人生を振り返らずにはいられなくなる。 SFというよりは、あまりに深い葛藤がえがかれている。 そして、最後に表題のチグリスとユーフラテスの意味に気づく。 少々長いが、読み続ける価値のある作品だと思う。
ええと多分先に断わっておくといいのは、これはペガサス版2007年度のチグリス・ユーフラテスで、最新のメイフィア版2008年度のチグリスユーフラテスではないこと。 その違いは「ジッグラト(Ziggurat)」という同じタイルを十字型に5枚配置した時におけるモニュメントの駒とルールがないことです。 ぶっちゃけルールさえ知ってれば別の駒で適当にでっちあげればいいので些細な違いの気もしますが、以上が注意点です。 あとペガサス版以降(メイフィア版も)には文明建造物コマがあります。またこのペガサス版以降には裏表のマップがあり、特に川の配置がいろいろと気になりますね。
さて、このゲーム。 まず、やや時間がかかること。(特に初プレイは結構時間がかかる) 決して軽くはない上にこれに加えて、難しい(付随ルールが結構多い)。 つまり、本格的に楽しむには何度かのプレイを要する。 あと結構叩きあいなのも厄介。 カラフルな立方体のブロックによる点数制は正直やや面倒。 加えて勝利条件が4色の最低得点争いがなんだかなー感。 以上、結論は、俺の環境ではちょっとやりにくいたぐいのゲームであるということになってしまう。 面倒、時間がかかる、対戦相手に困る(4人最高とか言われても)の3要素がそろってしまってはちょっとつらいです。
巷では最高のゲームと名高いですが、それはやりこんでこその評価だと思います。 後にも書きますが奥は深いです。
ゲームのだいたいのルール 4色の指導者コマを各プレイヤーが一つずつ持ちます。黒(王)、緑(商業)、赤(神殿)、青(農業)。 4色のコマをまず神殿タイルの横に配置、コマにつなげるのも含め、それに縦横にタイルが繋がっているのが王国で、基本は色に対応したタイルを配置し自分で1点ずつ得点ということになります。(例外あり) 一つの王国には各色1つのコマしか置けません。 ・他のプレイヤーが同色のコマをその王国に配置した → 内乱になります。(隣接赤タイル数で勝負、戦って勝った方が生き残る、赤+1点) ・タイルを置き、王国がつながることで複数の同色コマが存在することになる → 戦争になります。 そのコマの色のタイル数の戦い、ダブったコマの限り複数の色で戦争が起きる。負けた王国のその色のコマとタイルを取り除く(コマも含め取り除いた数のその色を加点)。 これにより負けた側の王国は分断され得る。(複数の戦争が起き得るのでお互いの王国が分断され得る、なお神殿タイルに限り他の指導者コマに隣接した神殿タイルは取り除けない(加点にも含めない)これ重要。)
なお、タイル数で勝つと書きましたが、内戦、戦争いずれも、非公開の手札から増援を送ることもできます。
・同色4枚を2*2の形に配置すると対応する色を片方に持つ2色モニュメントを作ることができる。 そのモニュメントがある王国にあるその色のコマのプレイヤーは毎ターンその色+1点(内乱で勝って自分が加点を得たいね) ・一列3つ以上並べると色に対応した文明建造物を作ることができ、作った時対応した色+2点。 より長いものを作ると文明建造物をそこに作り直して+2点。 モニュメントのために取り除いてもよい。また文明建造物の下のタイルは戦力にカウントされ戦争で破壊されない(このルールがややあいまい)。 ・ジッグラトはなに色でもいい同色5枚で十字、この王国に国王が配置されているとそのプレイヤーに任意の色の加点+1 タイルが足りなくなったら、宝が2つ以下になったらゲーム終了。
以上、もちろん上記には書かなかったルールも例外もあります。
非公開の手札の6枚のタイル、各手番2回の行動の権利(手札交換もある)をどうするかなど、悩めます。 理想は内乱で奪って、戦争をしかけてその色を勝つ!かなぁ。 いずれにしても勝つための行動が非常に難しい。利敵行為かもと思いながらの行動も悩ましい。モニュメントをつくるリスクとか。 進めていくといろいろと発見があることも確かなので面白いことは間違いない。 ルールもほとんどは合理的で覚えたら理屈で間違えにくい点もいい。 個人的には、歴史的にとかあまりイメージに合ったゲームであるとは思わないのだけど、モニュメントを作るロマンとか戦争の感じはうまいと思いました。
あ、そうそう日本語説明書が付いてない奴を買うと大変ですよ。 マニュアルがドイツ語版しか入ってませんでした。
とりあえず届くのがすごく早かったのにびっくりしました(*_*)
カバーはシリコンでも、ベタベタしてなくていい! なによりデザインがすごく可愛いです(^∇^)
最初はただの様々な女性の逆さ年代記だけと思っていた。だが終盤で人はいつかは必ず死ぬから、所詮生きている間に何をしても最終的には無意味である。というような憂鬱で暗いもののとらえ方を、人は確かにいつかは死んでしまうけど、生きている内に自分の好きなことを沢山やり遂げた方が俺の人生勝ちという究極で独特の人生のとらえ方を示してくれた。そういった独自の哲学がフランクな文体、永遠の子供であり続ける老婆、複数のSF的要素の中に秘められている。私はそういった部分に感銘を受けた。
惑星ナイン移民計画を最終的に失敗に至らしめ、最後の子供に永遠の子供である事を課し、物語をスタートさせた鍵となる惑星ナインにおける謎の出生率の低下についての原因は、作中ついぞ語られる事はなかった。私としてはその原因は様々に置かれた伏線のもとで究明してもらえたらもっと良かったのではとも思いもするが、だがそれこそが伏線ではとも思う。詰まり全ての生物には生まれてからかくかくしかじか紆余曲折と各自物語を持っている。それは人間以外の虫や動物などにも言える事で、だがそれら全てを網羅する事は不可能だ。そのような全知全能など存在しない。故に全ては語れない。語る事が出来ない。命在る者全て最後は無に還る。だがその儚い命の営み同士が触れ合った時微かに淡い光を放つ。それはあたかも作中に登場する蛍の如く。その淡い光の断片を作者が捕えたのではないかと。
あとがきに記されていた事だが、この作品は作者本人が見た極短い夢の断片から出発している。誰も居ない宙港、そして雑草だけが生い茂っている情景らしい。構想はするもなかなかうまくはいかず、月日は流れ、ある買い物の帰り道ふとした切っ掛けで物語は一気に出来てしまったそうだ。それは僅か30分にも満たない時間で。その話が本当だとすれば、正に爆発的発想であり、驚異的ともいえる小説家脳なのだろう。羨ましいばかりだ。大変素晴らしい作品だと思う。
なおこの作品は 【第20回(1999年)日本SF大賞】受賞作。
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