攻略本やネット情報無しではコンプリート不可能と言われた難易度の高さもさることながら、難解だが緻密な設定、ストーリーでも議論を巻き起こしている問題作SIREN。 さまざまな解釈を重ねては頭を悩ませていたファンにとって、このような詳細な解説本の登場は嬉しくもあり、寂しくもある。 ただしこの本で解説されているネタはある程度ネット上等でも予測されていた範囲の事が多いので、コアなSIRENマニアにとっては驚く点は少ないかも知れないが、データブックとしての価値はあると思う。 多少価格は高いが、読み応えがあり、マニアなら納得できる価格だ。 逆に言えば、あまりプレイしていない人にはついていけないかもしれない。充分プレイし、クリアしてからの方がオススメできる。 また、ホラー漫画家によるSIREN漫画も載っているが、ゲームとは全くの別物で、これは不要だと思った。
「戦慄の旋律」と「おろし金に白い指」 ともに漫画原作があります。 ホラー的あおりのジャケットですが、どちらもホラージャンルに分類してしまうのは難しい作品。主人公が日常のひとつのアイテムからふとしたはずみでその謎に迫っていくというのは共通。
戦慄の方は時間も短く、やや直球のサイコホラー?でしょうか。聴く者を例外なく虜にしてしまうタイトルも歌手も不明なスキャットのアナログレコードが題材。どうしてもそれを自分のものにしたくなり、友人から盗んでしまう主人公、逃亡の途中で彼女はそのレコードの秘密を知ってしまうことに。そして… おろし金に比べるとすっきりとまとまっていて、きっちり終わります。
おろし金の方は、不条理ミステリーといった趣で、基本シリアスな作品でありながら原作者の不条理ギャグテイストが色濃く出ている作品。連続ドラマ形式の1時間程度の尺。何度見直しても謎が残るあたり、不条理でしか片付けられない部分があります。 主人公は二世代同居世帯の専業主婦、姑さえいなければ…という環境です。そういう専業主婦を冒険に駆り立てるアイテムは、あまりにも切れ味の鋭いおろし金。時を同じくして実家に戻ってきている義理の妹や最近出没する下着泥棒といった要素も主婦の冒険をあと押ししていきます。 結局は謎は謎のまま、解決するのは全然別件だけという結末、もやもやさせてくれます。 ラストの熊用のわななどドラマ的には完全に蛇足ですが、原作者テイストを出すには不可欠だったりして評価の難しいところなのです。
どちらも後のJホラーブームを支えたスタッフの20年以上前の作品です。
Jitsu wa, kono CD wo kattenai kedo, tomodachi no karita no CD wo kikimashita. Soshite, kono uta wa suggoi desu. CD wo kau tsumori desu. -Sparrowhawk
画面から、強烈な臭いが伝わってくる様な感覚になりクラクラしました(笑)
登場人物の設定に改変があり、我が儘ながらも美人なヒロインが醜い姿に変貌する、という原作のキモともいえる展開が無くなってしまったのは賛否両論あると思います。 ですが、原作からの大きな相違点はそれくらいで、話の本筋は変わってません。 ブクブクに膨れ上がる感染者、巨大サメの襲撃、死臭サーカス団といった名場面が原作通りに映像化されていて満足しました。
この作品、人によってかなり評価が変わると思います。
原作を読まないとわからない部分も多数ありましたが
私としてはかなり楽しめた作品でした。。
|