日蓮 [DVD]
~日蓮聖人はきっとこんな人だったんじゃないかなと思うほど、人間味ある日蓮を演じてる萬屋錦之介がピッタリとはまっている。他の出演者にも有名人が多く、あの人がこんな役を・・・と映画の内容以外でも楽しめます。
出演・・・田村高廣/岸田今日子/中村嘉葎雄/中村光輝/江原真二郎/松坂慶子/丹波哲郎/野際陽子/松本幸四郎/松方弘樹/田中邦枝/永島敏行・・・見て~~損のない映画です。~
犬神家の一族 完全版 1976&2006 (初回限定版) [DVD]
本編の映像に関しては、まあ、こんなもんかなと。
個人的には、LD版の方が発色も良いし高画質だとは思うけど、クリア過ぎて、作品世界の空気感とはちぐはぐな印象を与えてしまうのに対し、こちらの方は、世界感に相応の色調、画質だと思います。
こういった問題は、リスナーの使用するモニターやハード、それから個人の好み等で違うものなので、一概には言えないものです。
特典ディスクに関して。
印象としては、ほぼ全編、リメイク版の宣材集という感じで残念でした。
検証!にしてみてもオリジナル版に関して、もっと突っ込んだものが聞きたかった。
そもそも、角川春樹のインタビューが無いのは片手落ちでしょう。
そもそも彼の存在無くしては、犬神家の一族は語れないはず。というか、この映画そのものが存在しないはず。
何故、数ある横溝作品の中から犬神家の一族を選んだのか?
何故、市川崑監督だったのか?
何故、音楽に大野雄二を起用したのか?
おそらく、この映画に対する角川春樹自身の思い入れは誰より強いはず。
彼から語られるべき事は、山のようにあるはずなのに、この特典ディスクには見事なくらい、彼の存在は語られない。
一瀬隆重のインタビューなんかいらないよ。
コレクターズエディションと言うんだったら、いろいろな大人の事情をクリアにして、角川春樹を登場させて欲しかった。
なにせ、角川春樹事務所第一回作品なのだから。
ベロニカは死ぬことにした [DVD]
原作が好きでとても期待していたのですが・・・微妙でした。
日本人だからベロニカですらないし。名前はともかくとして、話の運びが悪いですね。
医師も患者も看護婦も演技がやりすぎでは?と思うほど白々しいし。半端なファンタジーのような雰囲気で、映像はきれいですが訴えかけるものがない気がしました。「自分らしく生きる」という説得力はないです。とりあえずこういう解釈の仕方もあるのかと考えさせられました。
原作を読んだことのある人はつい比較したりと素直に見られないかもしれません。ベロニカの1週間を2時間でまとめるのはなかなか難しい気がしました。
消化不良を感じた人は、ぜひ原作を読んでもらいたいです。
似たテーマとして、映画「17歳のカルテ」のほうが良い出来だと思います。オススメします。
セレブの血
遅ればせながらようやく話題の書を読み終えた。
インタビュー形式には聞き手に知的技量が求められることが慣らいだが、
読後そんな小賢しい知恵に頼ることこそ過ちであるという事実に愕然とさせられる。
本来人との出会いにはインスピレーションと偶発事が溢れているのであり、
おそらくは聞き手が精一杯知的に立ちまわろうと努力してみたところで、
それが対談者の紹介や暴露の類の開陳に留まるのならいざ知らず、
出会いが誘発する本当のドラマを記述することには些かも寄与できない。
著者はあらかじめそれを見越してどこ吹く風かと飄々と振る舞い、
著名人の噂の真相を望む世間の欲望については潔く他人に任せて、
孤独な成功者たちの運命とジレンマを浮かび上がらせようとする。
セレブの定義について未だ自信もなく、
超越的インスピレーションのかけらもない拙者ではあるが、
なるほどそこには一貫して「グロテスクな対比」があるようにもみえる。
そしてこの得も知れぬ“読後の安堵感”は何故のものか?
著者の“気負わない眼差し”がドキュメンタリーなリアルを獲得しているからか。
ある意味当世風な“飛び越えたコミュニケーション”に実効力を見出したからか。
おそらくは著者の術中にまんまとはまってしまったのだろう。
そしてその心地良さは久しくそして代え難いように思えた。
悲しみの乗り越え方 (角川oneテーマ21)
高木先生のお話を伺った後で購入しました。
阪神淡路大震災や福知山線事故の事例を用いながらグリーフ(悲嘆)・ケアについてまとめられた本です。
この本を読む数日前の高木先生の講義で事例として同じ話を聞いた後だったので、
新鮮味がなかったのが残念ですが、
東日本大震災で家族・知人等を亡くした方、また、そんな方々を支援している人々が一読するとこれからの心の持ち方に参考になる本だと思います。
本当ならば星5つなんですが、講義で聞いた事例がいっぱいあって新鮮味が欠けてしまったので星4つです。