そして感動したのは、キース・ムーンの死後にそれぞれ葛藤を続ける3人と、再結成後の3人、ジョン・エントウィッスルの死後に支えあっていく2人の姿だ。正直言ってキース・ムーンの死後のザ・フーをちゃんと聞いてなかった自分は、これを機に聞いてみようという気になった。9/11/2001後のニューヨーク・ライブでのWon't get fooled againを聞いていたら、ザワザワと鳥肌が立った。3人は年老いてしまっても、ロックはこんなにもエレガントでありえること、表現の実質が黄金時代に比べて厚みを増して響いていることを悟らされた。ストーンズの「シャイン・ア・ライト」にも思ったが、時が経ってロックミュージックの深みは明らかに増している。昔「年老いる前に逝ってしまいたい」と歌った人たちは、今や年老いてとても美しい。
ロックはこんな風に成熟したということを感じられるドキュメンタリー。
Live at Leeds -Deluxe Edition
ザ・フーの凄さは、あの四人の天の配剤というしかない組合せから生まれる爆発力と素晴らしい楽曲に尽きます。三大バンドの中で一番楽曲に力があると思います。あと彼等の歌はとても温かいです。何で日本でブレイクしなかったのかなあ??四人とも男前で最高にカッコイイ!キースさんいい男だね。もしこれを退屈と感じる人は、ロックという表現を理解できないのだ!これは人類の宝ですね。
トミー コレクターズ・エディション [DVD]
ザ・フーのロックオペラって言えば、「青春の光と影」(四重人格)も傑作ですよね。今回の「TOMMY」、なに版って言うのかわかりませんが、特典映像がないDVDは持ってます。この5.1ch版が発売されたのをいま知り、速攻で買おうと思ってます。ケン・ラッセルの解説付ってのも大変な魅力。腹筋四段割れのロジャー・ダルトリーの若々しい映像も楽しみ。両作品とも日本での封切り当時、あまりヒットしなかったように記憶してますが、学生時代、空席の目立つ映画館で涙したのはよーく覚えてますよ。