
時代劇マガジン Vol.17 (タツミムック)
現在公開中の映画『椿三十郎』(監督・森田芳光、主演・織田裕二)の特集が組まれていたことで創刊から5年目にして今回初めて読破した次第である。以前から気になる特集記事に関してはよく目を通しており、今号で『椿三十郎』による製作総指揮・角川春樹氏、監督・森田芳光氏、主演・織田裕二氏のインタビューで角川氏のリメイク権取得に至った事や森田氏を監督に決定した経緯、森田氏と殺陣師の対談で黒澤明監督の『椿三十郎』に対抗し、殺陣の間合いや呼吸、音へのこだわりへの挿話、織田氏の“椿三十郎”というキャラクターへの思いや意気込みが熱く感じられました。
雪之丞変化 [VHS]
昭和10年の作品だけあって、長谷川一夫(当時の芸名は、林長二郎)が若々しく怪しいほどの完璧な美しさです。その中で彼は、主人公の母親も演じているのですが、それが本当に完璧な美女に見えるので驚きでした。
後の市川昆監督の同名の映画では、長谷川一夫も随分と年をとっていたので、同役での女装はかなりキツイものがありました。
映画全体を見ても、この昭和10年のものの方がスケールも大きく、ずっと素晴らしい出来ばえになっています。
とにかく何処をとっても「安っぽさ」を全く感じさせない大作に仕上がっています。
観ていると江戸時代にタイムスリップできる映画No1という感じです!
雪之丞変化〈上〉 (大衆文学館)
敵討ちの大望を秘めた女形雪之丞が艶やかに狡猾に、敵である元長崎奉行達に迫っていくストーリーは、