赤壁の宴 (講談社文庫)
人の噂でつい購入してしまいました。他の皆さんも描かれているようにちょっと同性愛色強いかなあ。「おいおい。いくらなんでもこの描写は狙いすぎなんじゃないの?(^_^;)」と突っ込みたくもなりましたが、おおかたは普通に楽しめますね。
ただ周瑜が女々しすぎるというか、そこまで孫策しか見えてないほど了見の狭い人物では無いのでは?と言いたくなります。いろんな三国志モノを読んでいると、やっぱり周瑜は孫策の死を乗り越えて立っている気がしますから。
あとは個人的にこだわるとすれば周瑜の妻である小喬の扱いが酷すぎることでしょうか。作者からも周瑜からもないがしろにされてて、ちょっと彼女が不幸せすぎます。
しかし、こういう私も三国志では孫策と周瑜の二人が大好きなので結局愛でカバーしました(笑)だからそういう方にはお勧めできる、そんな一冊です。
花月夜綺譚 怪談集 (集英社文庫)
知っている作家も、知らない作家も入った短編集だが、まず、装丁の美しさに読む前から期待感が高まった。
アンソロジーの場合、いつもどの小説から読もうか迷うが、まずは最初の岩井志麻子さんから読み始めると、彼女の初期の作品を彷彿とさせる美と恐怖が入り混じったすごい作品だった。
つぎの恩田陸さんは稲垣足穂のオマージュのような作品で、いつもと一味違った魅力。そのほかのものも、読み応え十分の何度も読み返したくなる小説集だった。まずは一読をお勧めします。