事件記者カーラ 告発の代償 (ヴィレッジブックス)
事件記者からロマンス小説家に転身して成功を収めた遅咲きの新進女流作家クレアが2005年に発表して話題を呼んだロマンティック・サスペンス連作、事件記者Iチーム・シリーズの第一弾です。本書の冒頭に、暗殺や殺人によって命を落とした1400人を越えるアメリカ人ジャーナリストにこの本を捧げるという献辞があります。著者自身の歩んで来た実体験を踏まえた言葉には真実の持つ重みがあり、著者の作品に賭ける強い意気込みと志の高さを感じさせてくれます。
デンバー・インデペンデント紙で事件記者を勤めるカーラ・マクミランは、過去の辛い事情により4歳の息子を育てるシングル・マザーだが、ある夜同僚に連れ出されたバーでハンサムな若手上院議員のリース・シェリダンと出会い運命が変わる。カーラは次第に彼に心惹かれていくが、過去に経験した男性不信の思いが邪魔をして苦悩する。本業の方では郊外の工場で汚染物質の不法廃棄が行われているという内部告発者が接触して来て、彼女はネタを追い始める。やがて、カーラに度重なる脅迫電話が掛かり無気味な危機が忍び寄る。事件の背景には巨大企業が暗躍し政界にも波及する暗い闇の世界が蠢いていた。
本書の読み所としてロマンス面では、美男美女のリースとカーラに謎(?)のミスター・パープルを加えた少しコミカルで濃厚な性愛描写や、男を完全には信じ切れないカーラの憶病さ故に一度は決裂したふたりの関係が、リースの誠実で真摯な愛情により復活し揺るぎない姿になる過程です。ミステリーの真相は意外性は少ないですが、カーラ母子への殺し屋の襲撃に続きリースが元恋人の殺人容疑で連行され、真相に肉迫したカーラが誘拐され再び生命が危うくなるクライマックスの対決シーンと、目まぐるしくサスペンスが持続します。男性優位の社会で理不尽な上司に反論し威勢良く啖呵を切る強い女性像も痛快で共感出来るシリーズの今後に益々期待したいと思います。
事件記者ソフィ 贖罪の逃亡
まず、スタートのプロローグから引き込まれていきます。
ヒーロー、ヒロインのティーンエイジャー時代の素敵な
物語...読んでいてその後の期待度がものすごく膨らみます。
パメラ.クレア上手すぎる...特に前半の展開の早さが素晴らしかった!
12年後の再開の時、ヒーローハントは妹を守るため刑務所に服役し
ヒロインソフィを誘拐し脱獄します。
二人はお互を忘れられなかった分、急速に惹かれあっていきます。
ハントはソフィに自分は相応しくないと自制し続けるところが
胸キュンですね。
監獄で負った心の傷に、妹を守り切れなかったと責めるヒーロー
シリーズに共通するのは、ヒロインが事件記者ということ。
ただマッチョなヒーローが出てきてバババンみたいなFIB物とは
ちょっと違った視点から楽しむことができるのがシリーズの良いところ...
そして脱獄した彼には未来がない...その中で二人のロマンスは
燃え上がるしかないのです...
事件(服役の原因)の真相を調べていくうちにソフィ自身にもヘロイン所持の疑いが...
二人は事件のカギを握る妹ミーガンの行方を追って行きます。そしてレイプ犯は一人ではなかた!
ヒーローが脱獄した分、表舞台に出れないのでそこが少々残念。
その分、脇を固めるジュリアン(前作ヒーロー)の活躍が素晴らしい!!
次回作は1年後でしょうね〜待つの辛い。
私的にはかなりおススメ。ホントに面白かった!!
LaQ ホビーキット パワフルカーセット
子供の想像力や感性をなめてはいけないとLaQで息子(3歳)がつくるモノに関心。
実際に使ってみると自分が幼少の頃にブロックでは叶えられなかった方向への組み立てができると実感できます。
組み立てやすさ取り外し易さはもとより、組み立てるときにするパチンッという小気味よい音もイイ。
ただコレ書店にしかおいてないというのが何故なのか。Amazonなくしては手に入れるのはいささか面倒です。
事件記者テッサ 目撃の波紋 (ヴィレッジブックス)
このシリーズ、ロマンスもサスペンスも同じぐらいの比重で、どっちもおろそかにしていないです。
ラブシーンもなかなかホットですし。
何よりヒロインを助けるヒーローがいいです。前作でこんな完璧なヒーロー読んだことないとびっくりしましたが、今回もレベルの高いヒーローです。それも前作は正統派の上院議員、今回は影のある覆面捜査官とまったく違うタイプを見事に描き分けているのには脱帽しました。
ミステリのほうはよくある人身売買がテーマですが、作者が元事件記者だけあって、ジャーナリズム魂を感じさせるのがいいです。
ヒロインの怖いもの知らずの行動にも、この犯罪を世間に知らせたいという純粋な動機があるので単なる無鉄砲に感じませんでした。
新聞社の中で、事件が活字になる過程や編集チームのようすなども、さすがに臨場感がありました。