ハード・バップ大学 アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズの天才養成講座 (P‐Vine BOOKs)
これは大変な労作です。
アート・ブレイキーのバンドリーダーとしての生き様を、
JMのサイドメンへの取材を通じて顕かにして行くという内容ですが、
JAZZという、音楽の中でも変遷著しかったカテゴリの中で
何故JMが常に一線級のバンド足り得たか、その一端を窺い知る事が
出来ると思います。
かのフレディ・ハバードはトランペッターとしてのデビュー当時、
非常にヤンチャ小僧だった事で知られていますが、
「アートの言う事にだけは素直に従った。(フレディ・ハバード)」
というニュアンスの彼の言葉(細部は失念しましたが)を以前何かで目にした時、アート・ブレイキーの
人と成りを是非具に知りたい、と感じた記憶が有ります。
本作は正に、アートのバンドリーダーとしての器のデカさ、真に卓越したドラマーとしての才と努力、
常に前進のみを心掛けた生き方など、本当に細部に至るまで読み取る事が出来ます。
JAZZに興味を持つ方、必見の書ですよ!是非読んでみてくださいね!
ライヴ・イン '58《ジャズ・アイコンズ~DVDシリーズ》
タイトルの通り58年にベルギーで行われたライヴが収録されているわけですが、一番の見所は、ブルーノートで1ヶ月前に録音したばかりという絶妙の時期に演奏された大ヒット曲「モーニン」が聴けることでしょう!リー・モーガン、ベニー・ゴルソン、ジミー・メリット、そしてこの曲の作曲者であるボビー・ティモンズという、スタジオ録音時のメンバーによる生演奏が聴けるだけでも感涙ものですが、アート・ブレイキーが曲紹介のときに「是非このレコードを買って私たちを助けて下さい」というユーモアを交えたMCをしているところも貴重!今やジャズ・ファンなら誰もが知っているこの有名曲が、正に世に出て行く瞬間を捕らえた超貴重な映像です。そんな感動の直後に、続けざまに演奏される「アイ・リメンバー・クリフォード」!!これまたクリフォード・ブラウンに捧げた超有名曲ですが、作曲者のベニー・ゴルソンの思い入れたっぷりの演奏はもちろんのこと、リー・モーガンの当時20歳そこそことは思えないほど成熟した泣きのソロは号泣モノ。この連続する2曲で大概の人はノックアウトされるでしょう。しかし、このライヴはまだ続くんです。これまたベニー・ゴルソン作で、今やすっかりスタンダード曲となった「ウィスパー・ノット」の超リリカルなプレイも堪能できるし、そしてとうとう出ました、「チュニジアの夜」!!アート・ブレイキーの激しく熱いドラミングが堪能できる代表曲で、呪術的なリフとともに各自の力のこもったソロをとことん味わいつくすことが出来ます。とにかく全編通じて、脂の乗り切った、正にジャズ・メッセンジャーズの絶頂期を捉えていることもあり、一瞬たりとも目を離すことが出来ません。こんな素晴らしいDVDを製作してくれたリーリン・イン・ジ・イヤーズ・プロダクションズに深く感謝したいと思います。
Moanin
ハードバップの金字塔と言えばこのアルバムになるだろう。
モーニンでリー・モーガンのラッパが炸裂するのだ。
どうだ!まいったか!の出来なのである。
ジャズ・メッセンジャーズと言えば、トランペット&テナーサックスのフロントメンバーによって、それぞれ、カラーがあるが、モーガンが在籍していた時のジャズ・メッセンジャーズはそりゃー、もう熱かった。
まだ未経験の方はぜひ聴いてみてください。
アート・ブレイキーに競馬が好きかと訊ねたら
タイトルだけでがつんとやられる。
ジャズ好き必読。
JJのような、あるものを語りながら、いきなりその題材に自分の服をおっかぶせてむちゃくちゃにひっぱりまわして、いつのまにかなんの話してるんだか全然わかんなくなっちゃって、それでいて妙に納得してまうような、渋い男の散文調とでも言うべきエッセイの好きな人のツボにはまると思われる。