オリジナル・サウンドトラック「スターシップ・トゥルーパーズ」
映画本編は男気溢れる熱い出来映え(やり過ぎとも言う?)であったが、音楽の方も負けじと燃えるスコアとなっている。作曲はロボコップでもヴァーホーベン監督をコンビを組んでいたベージル・ポルデュリス。
映画そのものが「荒唐無稽な暴力映画」であるため、そのスコアも押し出しは強烈。曲目リストに目を通しただけで、それがお分かり頂けるだろう。愛のテーマらしきものもあるが、もちろん本作品の本領はそこではない。
1曲目「連邦放送局マーチ」の軍隊調のスネアドラムに始まって2曲目「巨大昆虫型異星生物」ではブラスの唸りが大爆発。そこで使われるメインテーマは8曲目「ロジャー・ヤング号破壊」や9曲目「ブレインバグ」でも顔を出し、確実に耳に残る。個人的にはコナン・ザ・グレートやロボコップに並ぶポルデュリスのベストワークではないかと思う。
なお、最後の11曲目に収録されている「イントゥ・イット」はボーカル曲で、ポルデュリスの娘が作詞/作曲して自ら歌っているらしい。劇中では、卒業パーティーのシーンに使われていたようだ。
全11曲、総収録時間約36分。
スターシップ・トゥルーパーズ トリロジーBOX (3枚組) 5000セット限定生産 [Blu-ray]
3のためだけに購入しました。
1は既に所有、2はレンタルで観て、こりゃ酷い。
3もレンタルで観てまあ許せる範囲。
原作読んだ人なら知ってると思うけど、最初からパワード・スーツ着て戦っ
てるんですよね。挿絵がスタジオぬえで、ガンダムそっくりて言うか、
ガンダムがパクッたような気もするのだが。
しかし3のパワードスーツは完全にガンダムをパクッてますね。
原作は1950年代の作品ですからね。ハインラインは偉大だ。
ところで、日本でもアニメ化もされてるんですよね。随分前だけど。
これも観るに耐えないくらい酷かった。
IGあたりがちゃんと原作通りにアニメ化してくれないかなあ。
スターシップ・トゥルーパーズ [DVD]
監督のバーホーベンはタフで強欲、下品で壮絶な皮肉屋。まったく観ていて気分が悪くなる、最高に痛快な映画だ。バリバリにタカ派の原作をよくもここまで作り変えたものだと思う。登場する軍隊の制服やマークはナチスにそっくり、惨殺される兵士はさんざんノーカットで映しておいて牛の虐殺にモザイクが入ったり、全編を通して皮肉と殺戮がたっぷり。これを観て決して真面目な戦争賛美だと思ってはいけない。だから日本人は戦争オンチだって言われるんです。要は「今のアメリカの軍国主義はナチスと変わらない」って言いたいのでしょう。アンネ・フランクが死んだオランダの地で生まれたバーホーベンがナチスなんか好きなわけないでしょ! 本人もインタビューで「こんな映画がヒットして正直驚いた」と語っていたように、こんな悪趣味な映画が大ヒットしてしまうことで結果的にアメリカの病巣を描き出している。
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本作があの『スターシップ・トゥルーパーズ』を作ったポール・バーホーベン監督の作品だとは到底思えなかった。『スターシップ・トゥルーパーズ』はアメリカの軍国主義的な部分を皮肉っているが、本作は戦争に対する皮肉を込めながらも個人の心の揺れにも光を当て、重厚な作品に仕上がっている。緊張場面を適度に散りばめ、観客の視線を捕まえて離さない。お勧めの作品です。