1950年代に米国西海岸を中心に活動していたピアニスト、カール・パーキンス。ネットで検索すると同姓同名のロックンローラーばかりヒットするので、なかなか見つからない。しかしジャズファンならブラウニーやアート・ペッパー、カーティス・カウンスなどとの共演があるから、聴いたことのある人は少なくないだろう。これは1955年、27歳のころ録音されたトリオ盤。ヴィネガー、マラブルという渋い人選のトリオで、仕上がりも渋い。 ところで、かれが子供の頃から身につけていたというピアノ奏法は、一風変わったものだった。左腕を鍵盤と平行になるように曲げ、肘で鍵盤を叩くのだ。左手のさらに左を叩くわけで、低音が増強される。なんだか変人のようだが、音楽はまとも。変わったテクニックを持っているだけで、超絶技巧の持ち主というわけではない。むしろタッチなどゴツゴツした感じだ。雰囲気はエディ・コスタに近い。 かれの基本はバップ。流麗さのない、くせっぽいタッチが不思議な味わい。作曲の才能もあり、自作曲がなかなかかっこいい。クールでドライな仕上がりだ。スタンダードをやってもリハーモナイズによってドライな感覚が前面に出てくる。この辺りがかれの個性だろう。
1950年代に米国西海岸を中心に活動していたピアニスト、カール・パーキンス。ネットで検索すると同姓同名のロックンローラーばかりヒットするので、なかなか見つからない。しかしジャズファンならブラウニーやアート・ペッパー、カーティス・カウンスなどとの共演があるから、聴いたことのある人は少なくないだろう。これは1955年、27歳のころ録音されたトリオ盤。ヴィネガー、マラブルという渋い人選のトリオで、仕上がりも渋い。 ところで、かれが子供の頃から身につけていたというピアノ奏法は、一風変わったものだった。左腕を鍵盤と平行になるように曲げ、肘で鍵盤を叩くのだ。左手のさらに左を叩くわけで、低音が増強される。なんだか変人のようだが、音楽はまとも。変わったテクニックを持っているだけで、超絶技巧の持ち主というわけではない。むしろタッチなどゴツゴツした感じだ。雰囲気はエディ・コスタに近い。 かれの基本はバップ。流麗さのない、くせっぽいタッチが不思議な味わい。作曲の才能もあり、自作曲がなかなかかっこいい。クールでドライな仕上がりだ。スタンダードをやってもリハーモナイズによってドライな感覚が前面に出てくる。この辺りがかれの個性だろう。
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