「人生論」のレビューを書きます。
「人生論」において、武者小路実篤の考える人の生きる意味が語られています。 賛否両論あるとは思いますが、「人は他人の役に立つために生まれてきた」という言葉に 私は強く共感しました。
難しい内容ではなく、とても読みやすいです。 若いうちに読んでおくことを強くおすすめします。
白樺派の小説を読んだのはこの作品が初めてだった。そんな予備知識のない僕でも十分に楽しむことが出来た。以下、自分なりの感想を書いてみたい。
まず、登場人物たちの求道的な、自らが価値あると信じたもの(恋や芸術)に魂を捧げる、強く、爽やかな生き方に感銘を受けた。
文章が新鮮で、瑞々しく、現代の純文学のような「肥大化したエゴの有様を生々しく書いていく」といった、グロテスクさからは隔絶したものを感じた。こういう明るく、健全な小説を読むのも偶には好いものだ。
現代を生きる多くの人が感じているだろう、疲弊感・閉塞感・徒労感といったマイナスの感情からも、この小説を読むことでカタルシスを得て、一瞬、開放されるのではないうだろうか?
そんなことを思わせる力のある小説である。
作者の思考の明るさが際立っている詩集である。 とにかく、ひたすらに明るい。愛と希望と人間への賞讃に満ちている。
随想や日記やアフォリズムを「行わけ詩」っぽく書いてみました、という体の詩が多く、 「詩らしい詩」を好む読者には少々物足りないだろうが、こういう詩集もアリだろうとは思える。 ただ作者が50歳の誕生日以降に書いたエセ文語調の詩に関しては、一寸イマイチだった。
それにしても明るい。 影の部分が殆ど見えないのが不気味にすら感じられた。 どうやったらこんなに明るくなれるのだろう。
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