朝灯は万屋春兎に、ずっと一緒にいて欲しいと懇願します。 春兎も、好きな者を守りたいと切望します。 邑は、母の再婚後、守りたいものが増えたと自覚します。 春兎にとっても邑にとっても、躊躇なき理解者である朝灯は、どうしても守りたい人となっていました。 春兎は、守りたい人々が居る伊原家に同居することを決心します。 そして後半では、物語の本筋ともいえる、新たな展開が始まります。 ターニングポイントともいえる第三巻です。
ほのぼのとした1巻から打って変わり、ハラハラする2巻です。 三兄弟妹の過去が絡む、時を隔てた物語へと展開してゆきます。 善意、好意。 爽やかな読後感でした。 これだから、梅田先生の作品は、大好きです。 完結してしまったのが、残念です。 樒メンバーが個性的で魅力的なので、欲を言えば、彼らをもっと深く掘り下げて紹介して欲しかったなと思います。 特に楓さんを。 この物語の続編を、いつの日か描いていただけたら嬉しいです。 梅田先生の次回作に期待しています。 それから、単行本未収録作品も、いつの日か総て読みたいと願っています。
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