この作品は戯曲を読むだけでも十分に楽しいのだが、劇中にふんだんに出てくる歌を聴きたいと思ってビデオを購入した。期待に違わず、十二分に歌の魅力が本のすばらしさにプラスされて、楽しい経験ができた。大満足!
うまい役者が勢揃いして芝居をやってうまくいくとこういうすごいもんができますよ、という見本のような舞台でした。 うーん、生で観たかったなぁ!
古田新太氏の長台詞は必見。
ドン松五郎シリーズとは、人間の言葉を理解する犬・ドン松五郎と飼い主の友情や活躍を描いたシリーズで、今まで3作が作られている。
その中でも、僕はこの2作目が一番好き。
1作目・3作目は、ドン松五郎の最後が切なく、後味が若干悪かったりする(特に1作目)のだが、この2作目の大冒険だけは別。
見所はなんといってもこのシリーズには欠かせない、悪人にさらわれた飼い主を松五郎たち数十匹の犬が追いかけるシーンだろう。
更にハングライダーに乗ったり、パソコンを駆使する松五郎Jrも出てきて、こいつが本当に可愛い。
犬好きにはたまらない映画。
知人からチケットを譲り受け、あまり期待せず観に行き(公演チラシに惹かれなかったため)、結果として初めての感動を得ました。
映画・舞台・小説といったフィクションで「感動した!」と思うことは少なくないのですが、この舞台のそれは「その場限りの感動」や「舞台の上の/スクリーンの向こう側への感動」ではなく、「"私"を含む人生を目撃した感動」でした。前半・御恩送りの段でも、後半・御見物衆の段でも強く揺さぶられましたが、文字通りオペラを思わせる悲喜こもごもの末の、最後の幕引きは言葉にならず、嗚咽しか出来ませんでした。 もしわが子を出産して初めて抱くことがあれば、その感動はこれに近いかもしれません。
私の中では、これを超える舞台にはまだ出会っていません。強いて言えば、あくまでフィクションをフィクションとして楽しみたい方は、抵抗を覚えるかもしれません。この作品では「御見物衆」である私たち自身が重要な役どころを担っているためです。
黙阿彌オペラは本当に(出来れば世界中の人に)お薦めしたいので、DVDを購入し、知人に見せて回ることにしました。もちろん舞台で観れるならそれが一番ですが、なかなかそうもいかないので…! この作品なら画面越しでも、初見の方の心を動かすことが出来ると思っています。
これを描き切った井上ひさしさんは、その能力の前提として、誰より深い人間愛を持ってらっしゃったんだと思います。
資格試験のヤマとして論文試験があったことから、当時、大量に作文技術についての定番本を読み漁りました。 書いてある内容はおおかた既にどこかで指摘されていることが多いとは思うのですが、 それでもやはり目から鱗の日本語の話し、その周辺部分の面白話があって 一気に読み終えました。 井上ひさしさんといえば、書くのが遅い人という印象しかなくご著書も読んだことは なかったのですが、 凄い人だったんだとこの本で今更ながらにようやくわかりました。 日本語を、日本を研究し尽くされています。 さっそく他の著書も2冊、アマゾンで注文しました。 日本語に、作文に興味をわかせる本です。
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