本書でとりあげられている句のほとんどは、発表当時に話題になった句ばかりだそうです。 つまり、俳句好きにはよく知られている有名句ばかりを俎上にのせているわけです。 筆者はその理由をいろいろと語っていますが、俳句中級者にとっては有名句のどこがスゴいので有名句足りえているのかを知る良い機会になると思います。 筆者は句について作者についてできるだけ短い言葉でとらえようとしています。たとえば、高浜虚子を「天才的な素人」、金子兜太を「絶対真似できない句作り」、飯田龍太を「回転し続け、信じがたいほど遠くまで行った俳人」と評しています。こういうキャッチーな一言も面白みがあって良いです。
スターというものが見たければこのシリーズを観よ。このオーラただモンでないです。このシリーズのジャケットもいちいちかっこよすぎ。
この一月から俳句を始めました。先輩で、俳句のセミプロ級の人から誘われて その気になったのです。これまで、ある月刊誌にエッセーを連載して単行本になったりし て、書くことは好きなのです。 恐る恐るやってみたところ、意外と面白く、先輩の指導をいただきながら、 一日一句作句しています。 同書は先輩から推薦されたもの。書店、出版社にはすでになくアマゾンで もとめました。俳諧の世界がかくも面白いものとは思いませんでした。 「俳句歳時記」や長谷川櫂さんの「海の細道」などを求めて勉強中です。 いま70歳になったばかりですが、もう10年早く始めていればよかったと 思っています。でも、63歳までの現役時代は、心身ともにその余裕は なかったかもしれません。
前作「俳句という遊び」の続編で 小生は 本編の方が前作より少し好きである。句会の楽しさもさながらであるが メンバー強化の結果、句の内容が更にグレードアップされていると思う。この本を読んでいると まことに日本語の持つ美しさ、玄妙さを強く感じ、日本人として感嘆に耐えない。17字という狭い空間に 宇宙を盛り込まなくはいけないという究極の制限こそが 本当に豊かな表現を作りだしている点に誇りを覚える。昨近の「汚い」日本語に辟易している小生として 万人必読とすら言いたい。
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