ライブハウスでセットの間に流れていて、ピアノプレイヤーがしみじみとこのジャケットをみていました。 彼もこんな風な演奏をしたいといっていました。頑張れとエールを送りたいです。 辛島さん自身もライナーノーツでとても気に入っている演奏と語っています。 同感です。こんなすごい演奏が記録され、聞くことができて感謝です。
ディジョネットをむこうにまわして対等に渡り合える日本人など、そうそういるものではなかろう。 まったく持って見事なものである。何が見事かって、大半が辛島オリジナルで構成され、計算され尽くした楽曲、トータル的アンサンブルの仕上がりの良さ、録音の美しさ。
「Those years with Elvin」では、在りし日の偉大なジャズドラマー・エルビン・ジョーンズへの畏敬の念と懐古的テーマであろうか、ジャックもそれを意識してかエルビンが得意としたフレーズを多用した気迫あふれるドラムソロが聞ける。J. Dejohnetteが推奨したというベーシストがもつタイム感覚は、さすがシンバル・レガートとの調和が取れていて悪くない。
キース・ジャレット・スタンダ−ズTrio やリッチー・バイラークTrio[ELM]なんかと聞き比べてみるのも面白いかもしれない。
惜しむらくは、三顧の礼でジャックを迎えたのであれば、彼のオリジナル楽曲[Silver Hollow],[Bayou Fever]位聴きたかったものだ。 辛島氏ほどの実力派であれば、辛島トリオ流に演るに充分なアレンジができたはずだ!
六本木PIT INN ラストライブ。 桜井(b)奥平(ds)に井上淑彦(ts,ss)藤岡雅裕(as,ss)の編成。
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