題名は冒頭に出てくる路面電車から取られていることがすぐに判りますが、観終わって改めて考えると深いタイトルだと感じます。
本作を観ていて強く感じたのは、何か言いようの無い居心地の悪さでした。 特に、ブランチの過去に縋ろうとする姿にたまらない痛々しさというか見ていて居たたまれないような居心地の悪さを感じました。 ではその居心地の悪さは何から来るのかと考えると、普段表に出さないよう勤めている人間の欲望を目の前に突きつけられた為ではないかと思いました。
誰しもがオブラートに包み、直視することを拒みたくなる強い感情。 それが欲望なのではないでしょうか?
本作では、そうした表に出したくないような欲望が生々しくぶつかる人間関係を見せ付けられる衝撃作だと思います。
テネシー・ウイリアムズの名作をエリア・カザンが映画化した名作中の名作。主人公のブランチをヴィヴィアン・リーが扮している。ヴィヴィアン・リーは、「風邪と共に去りぬ」に続いて二度目のオスカー。美貌のヴィヴィアン・リーの狂気と正気の境目を泳ぐような演技がゾクッとするほどリアル。彼女と同居し、ソリの合わない妹の夫を演じるのがマーロン・ブラント。粗暴でありながら性的な魅力をあわせもつ男。奥歯を噛み締めるような独特の喋り方などマーロン・ブラントならではの存在感。 この映画の良さは、文学性を損なうことなく映像化されている点にあると思う。出演者の目の動き、視線の交差、声の強弱を積み重ねて、点と点が結びつき、物語が一つの方向に動いてゆく。そして、観るものは、自らの記憶と絡み合って「欲望という名の電車」を体験する。2時間を超える作品であり、モノクロ、現在のSFXなどもない作りだが、俳優の名演と監督の演出によって見るものを圧倒する。映画のお好きな方にとっては一度は観ておくべき作品。
どんな俳優でも「はまり役」に出会うと、そのイメージからなかなか抜けられなくなるもの。ビビアン・リーは「風と共に去りぬ」の強烈なイメージ、「哀愁」の可憐なイメージとどの役も印象が深い。
その意味で、この作品を選んだ意味は大きい。全く違うし、見ていてぞっとしてくる。映画ではあるが、スタンリーのマーロン・ブランドのやりとりは舞台そのもの。2人のぶつかりあいが凄い。
正に名作中の名作。1度は見てみるべし。
宮川彬良指揮 大阪市音楽団によるこのライブ盤を聞くことで、我々は今、大阪市に属する国家的な財産を、ともすれば失いかけていることに気づくことだろう。 「リロイ・アンダソンの勉強会」における真摯なアンダソン作品への取り組み。組曲「宇宙戦艦ヤマト」から受ける大きな力。そして、「欲望という名の電車」に散りばめられたありとあらゆる音楽と凄まじいばかりのエネルギー。 これほどの音楽を一気に届けることができるのは、正直この組み合わせしか無い。だからこそ、このアルバムを自分の手にすれば、誰もがこの素晴らしい音楽の中で幸せな一時に浸ることができるだろう。 このアルバムはこれまでの吹奏楽による「作品集」とは明らかに一線を画した現代における最上質の音楽作品であり、日本国内だけでなく広く世界で聞かれることを願いたい。 これを聞かずして、大阪市音楽団の存廃を語ること無かれ!
裕福な家庭に育ったステラには美しく聡明な姉ブランチがいました。世間知らずなステラは貧しく粗暴な男と恋に落ち、家族の猛反対を押し切って勘当同然で家を出ました。月日は流れ突然に姉ブランチが貧民街で生活をする妹を訪ねる事に、、、だがそこで予想外の悲劇が姉妹を襲います!、美人女優ビビアン リーの名演技が本当に素晴らしい!この時の彼女はまだまだ綺麗で、でも美貌を失う恐れが痛いほどに伝わってきました!ビビアン リーはこの名演技で見事、アカデミー主演女優賞を獲得しています。ですがこの映画主演で更に精神病が進んだと伝記に書かれていました。確かに痛々しい程の名演技でした、粗暴な男を好演した俳優のマーロン ブランドは若いですねぇ、しかもかなりの良い体!舞台劇にもなっている心に響く名作、お勧めです!。
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