このアルバムでは創世記の日本のアニメを当時の録音のまま収録しているので、当時を知る大人たちには非常に懐かしいのではないでしょうか。年齢がばれますが私もそういった世代に育った人間なので、こうした企画に出逢うとよだれが出そうなくらいに懐かしく感じます。 鉄腕アトムや鉄人28号などの初放送時はさすがに覚えがありませんが、宇宙少年ソラン、宇宙エース、スーパージェッター、W3、おそ松くん・・・こうしたアニメヒーローたちは当時の小さな白黒TVの画面の中でぎこちない動きで暴れまわっていたものです。当然ビデオなど無い時代、激しいチャンネル争いの中で必死になって見ていた小さな画面。とても短いスペースでは書きつくせない思い出があります。 なお、当時のアニメのオープニングでは鉄人28号や遊星少年パピイ、進めレオ!等のようにスポンサーを主題歌中に連呼するばかりでなく、スポンサー名がアニメ画面に組み込まれたりしたこともあったため、再放送でオープニングがカットされることも珍しくなく、非常に残念に思ったものです。近年でもBSで放送されたビッグXやワンダー3ではオープニングの一部をカットしていました。何と腹立たしい! それにしても、「戦え!オスパー」ってあの山田太郎が歌っていたのですね。知らなかった・・・。
戦争をマンガはどういうふうに描いているのかということを、絵本より先に手塚治虫のマンガを読み出した私は、気になってしょうがなくなった小3の頃、近所にある風変わりな理髪店、そこは散髪が本業なのかと疑うほど、やたらとたくさんのマンガを置いていて、馴染みのお客は借り出すこともできた奇特な床屋さんでしたが、年配のご主人がマニアなのか戦争もののマンガの宝庫でした。
これを利用しない手はないと一念発起して、その店に毎日通った私は、店主に聞かれると、今日は直子ちゃんについてきてあげた、とか、次の日は、おっちゃんの仕事ぶりが格好いいから見にきた、とか、その次の日は、将来は理容師になりたいから勉強させていただきます、とかなんとか、それこそ適当な、否、当意即妙な答を用意して、通い続けて田河水泡の『のらくろ』や前谷惟光の『ロボット三等兵』、望月三起也の『最前線 二世部隊物語』や松本零士の『ザ・コックピット』などを貪り読みました。
その中にこのマンガがあり、敗戦後15年以上も経つと戦争の悲惨や懺悔や鎮魂の気持ちも無くなってしまったのか、1960年代当時はこういう反戦意識などあまりない、格好いい戦記ものとして受容されるマンガが成立したのだという事実に驚愕したのでした。
もうほとんど覚えていませんが、兵器の劣悪さや物資の困窮をものともせず、主人公の東隼人がむかしの忍者よろしく秘術を考案・駆使して、敵機を次々と撃墜していく姿が、今でも記憶に残っています。
そのひとつ、紙をあらかじめ細かく切っておいて大きな袋の中に入れておき、追いかけられる空中戦闘の際に、窓からパーッと紙吹雪にして、後ろの敵機に浴びせかけて目くらましに使い、あわてふためいた相手を急旋回して銃撃するという方法で、これが不思議なことですが何故か自分が零戦の操縦士になって実体験している夢を、その後10代の終りまで何度も見ました。
危機的状況や困難に遭遇したとき、紙吹雪というイメージがなんらかのかたちで浄化作用としてあったのか、それともただの他の身辺の困ったことへのヘルプミーという内なる叫びだったのか、もう理解不可能ですが。
下巻は目を負傷した一色強吾が部隊に帰還するところからキングサタンとの対決まで。 これは一つのメルヘンで、史実とは全く違うわけだが、話が急に終わってしまう感をぬぐえない。最後に書いてあるように、沖縄や本土上空で戦う姿まで引っ張れなかったのだろうか? 昭和30年代後半に起こった戦記ブームはプラモデルにまで影響を及ぼしたのだが、急にしぼんでしまったのはなぜなのだろう? この種のマンガはもう現れないだろうが、一時代を築いた作品として記憶しておいてもいいと思う。
やはりファーストガンダムのMSなので、シンプルです。組立もあっという間に終わります。 可動範囲は見た目の通り、当時のMGらしい範囲です。 シンプルですが、存在感はガンダムに負けず劣らず… ただWBカタパルトから両手でライフル構えて発進するときの、ポーズがうまく出来ません…(僕たけかもしれないけど…) シャア専用機が彗星なら、このどっしり感は隕石!です …いい感じです。
昨今の懐かしアニメ番組で紹介されるのは、宇宙戦艦ヤマトやハイジ以降のタイトルばかりで、昭和30年代生まれの者にとってはちょっともの足りません。そのフラストレーションをはらしてくれた今回の企画には素直に拍手を贈りたいです。ただ、テレビ映像が音源のせいでしょうか、音が薄くて、やはりこれはCDではなく、オープニング映像付きのDVDで出していただきたかったと、繰り返し聴くたび思ってしまうのでした。
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