第9話「みちしるべ」 少女は現実から逃げ、少年は追い求める。 もどかしい大人達を他所に、子ども達の行動力が どこか皮肉で、対照的に映ります。 人の良さ、粘り強さなど、物語の展開もさることながら、 文字通り大人になってしまうと忘れてしまう純真さを 示しているように思えました。
第10話「本当の名前」 新天地での再出発と、逃げ出した先でも自分の存在が 他者の枷になってしまう現実を見据えたかのようなお話でした。 人懐っこく、粋な計らいをみせる磯貝夫妻や琴美の人柄が 彼女の苦悩を際立たせているようにも感じさせられます。 短絡的な解決策に本質は無く、現実は追いかけてくるものですよ。
全3巻、サバイバル物としてみるには若干物足りなさを感じました。 しかしちょうどよい感じで締めくくられたのではと思います。 3巻は元の世界へ戻る手がかりを見つけその鍵を見つけるために みんなが探し求めるのですが一人携帯を手にしているジェシカは不穏な行動を… 彼女が導き出した条件でついに元の世界へ戻ることになりますが そこにはアクシデントが…
3巻で完結となっていますが物語はまだ終わりではありません。 若干ネタバレになりますがアクシデントによって 一人は異世界に残ったままです。 物語としては綺麗にまとまっていますが 残された一人の今後は気になるところです。 願わくば続編をと期待しています。
深夜のアニメ放送開始の頃から注目していました。原作本は。、まだ読んでませんが
WEBコミックハイで連載されてる作品の単行本。 7人の女子高生達が乗り合わせたスクールバスが 突如どこの世界かもわからない未開のジャングルに飛ばされる いわゆるサバイバル物の漫画です。 自分達がいた世界との唯一のリンクがメールのみという状況。 まだ物語も序盤でサバイバル的なこともこれからといった感じですが 作画が非常に丁寧で今後も期待できる作品かと。 元がWEBコミックなのでWEBコミックハイのサイトで 試し読みされてみたらいいかと思います。
第11話「そこにある現在(いま)」 願い石の奇跡を信じてもらえない歯痒さというよりも、 今まで嘘をつき続けたごまかし、逃避のツケが返ってきたように 感じさせられました。事態が事態とはいえ、現実を受け止め、 真摯な対応ができない優柔不断さはやはり大人になりきれていない象徴とも いえるのではないでしょうか。成長とは、大人になるとは。 様々な意味で考えさせられる点がありました。
第12話「ここにいること」(終) 人と人との縁を感じさせるような温かく、丁寧な締め方に 癒されました。最後まで、からだの行動が自己中心的すぎて、 願い石の奇跡の設定が荒唐無稽だった感はありましたが 大人の意味を問うような純粋で余計な誇張の無い 清らかなファンタジーだったと思います。 隠れた秀作ってこういう作品のことを言うんでしょうね。
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