AMD Phenom II X4 955 TDP 95W HDX955WFGMBOX
私の持っているマザーボードは、95Wまでの対応であったため、こちらを導入しました。
これまで、ブルーレイ再生、AVCHDのビデオ編集など、若干引っ掛かりがあったものが、
大変スムーズに動作するようになりました。
作業と言えばCPU交換のみで、ドライバ類の更新やOSの入れ直しなども一切有りません。
メモリもそのまま。何ら変更なしで動作します。
この値段でここまで使えるとは、正直驚きです。
ちなみに、交換前のCPUはAMD BE-2350(45W)です。
プロセッサ名:Athlon X2 Dual-Core BE-2350
クロック周波数:2100MHz
ソケット形状:AM2 二次キャッシュ:1024KB
AMD PhenomII X2 555BE HDZ555WFGMBOX
Phenom II X2 555BEがとても安くなったので、4コア化を期待して購入しました。
まず2コアでベンチマーク測定し、次にBIOS設定してから4コアのベンチマークを・・・と考えていたのですが、換装してブートしたらいきなり4コアで立ち上がってしまいました。
マザーボードはGigabyteのGA-MA785GPM-UD2H、BIOSはF4です。CPUは、Phenom II X4 55BE(555ではなく55)と認識されています。参考までにベンチ結果を挙げておきます。ソフトはCrystalMark2004R3です。比較のために同じマザボでの605eの測定結果も併記します。
CPU CrystalMark ALU FPU MEM HDD
605e (2.3GHz) 128403 36104 34789 24632 10889
555BE(3.2GHz) 162714 50240 49326 28197 10274
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clock比(1.39) 1.27 1.39 1.42 1.14 0.94
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"clock比"の項は私が勝手につけ足したもので。クロックの差がそのままALUとFPUの差に反映され、MEMは若干速くなり(ここには書ききれませんがベンチのデータではreadが速くなっています)、HDDは無関係という結果でした。
なおCPU FANですが、手持ちのSuntrustの薙刀では1700rpm/48℃になりました。CPU温度自体は全く心配ありませんが、このマシンはリビング用なので、より静音化を目指してSCYTHEのグランド鎌クロスに換装しました。これが中々スグレモノでとっても静かです。現在670rpm/43℃で安定しています。なおCPU電圧は0.125V下げて使っています。
さて、555BEは605eに比べて体感速度は向上するのか?という点です。
605eはとても良いCPUですが、アプリの立ち上がりが若干もたつく感じがありました。4コア化後の555BEでは、スパッと立ち上がる瞬発力を感じます。ただしアプリ起動後の使用感にそれほど差は感じられませんでした。(そんなことを気にするくらいならCPU換装じゃなくSSDを導入すべきという声が聞こえてきそうですが・・・)
それはともかく、555BEのクロックは3.2GHz。4コア化達成時の2次キャッシュが2MB、3次キャッシュが6MBですから、Phenom II X4 955BEと同じスペックということになります。こんな高性能CPUが8000円台に突入した訳ですから、まさに「神」の名に相応しいお買い得CPUですね。
AMD PhenomII X4 960T TDP 95W 3.0GHz×4 HD96ZTWFGRBOX
4コアの黒箱なPhenomII。定格3.0GHz。
いきなりオーバークロックの話をするのもアレですが、とりあえずリテールクーラーでも3.4GHz常用は成功しました。ただ、オーバークロックするならリテールファンではなく、相応に強力なクーラーが欲しいですね。
具体的なベンチマークやエクスペリエンスの数字は他の方のレビューにお任せするとして、とりあえずオンラインゲームについて言えば、リネージュII・TERA・FF14などの比較的重いとされるタイトルでも、このCPUなら定格でもひとまず快適に動作します(※重い常駐アプリがあると話は別ですが)。
動画エンコードなどをせずに、ことオンラインゲームが主用途のパソコンを自作する場合、6スレッド以上のCPUを買うよりも、このCPUとの予算の差額の数千円をグラフィックボードの性能アップに回した方が快適なプレイが楽しめるのではないかと思います。動画のエンコードと違いゲームでは6コアは半分くらいを持て余すことがありますので。
TDP95Wなので、今なら一時期より安くなったANTEC KUHLER-H2O-620あたりの簡易水冷CPUクーラーと組み合わせて使うのも楽しいかもしれません。
これでミドルアッパー程度のグレードのファンレスグラフィックボードを付ければ、無音とは言いませんが夜でも静かなマシンが作れるのではないかと。
オーバークロックやBIOSで6コア化にチャレンジするしないは別として、オンラインゲームなどの用途ならば、2011年9月時点では予算との釣り合いが取れた良いCPUなのではないでしょうか。
※Black Editionなのでオーバークロック用途のCPUではありますが、オーバークロックは自己責任ですよ。