メキシコのマヤ文明とそこへスペインからやって来た征服者と宣教師について、そして忘れられた文明を発見し発掘した冒険家や歴史家の活動について書かれた本である。発掘時の作業の状況や困難がよくわかり、その当時の写真もつけられていて興味深い。
本書はマヤ文明研究の一人者の青山和夫教授によるものだ。遠いマヤ文明が実は日本人と近いことを教えてくれる。 マヤ文明は、中米で発展したモンゴロイド先住民の文明で、紀元前1000年から16世紀にジャングルで栄えたが、西洋人と家畜が持ち込んだ病気で滅んだ。他方、トウモロコシ、トマト、トウガラシ、ジャガイモなど世界の食材の6割以上はアメリカ大陸原産である。マヤの支配層も美術品などのモノづくりに励んだ。大型家畜がいなかったため人力に頼った。熱帯の多様な自然環境に諸国家が共存し、統一国家は出現しなかった。 マヤ文明を起こしたのは日本人と同じモンゴロイドである。山を崇拝する、天と地をつなぐ柱を崇拝する、鳥を崇拝する、モノづくりを大切にする、女性の地位が高い、月に兎が棲む、自然に優しい文明であるなど日本文明との共通点がある。多神教(アニミズム)がこれらの共通点を導いているのだろう。
本著は、解説・イラストともにすべてが著者による作画と手書き文字で描かれた、古代マヤ・アステカ地域「メソアメリカ」の古代〜スペイン侵略までを紹介する絵解き本です。
マヤやアステカといえば、たまに世界不思議発見で特集されているとか、ジョジョの奇妙な冒険の一部はこの辺りの題材だったような気が・・・ぐらいの知識しかなかったので、内容の九割は新たに知る情報で、非常に新鮮でした。 著者も忠告してくれているのですが、既存の知識にない情報なもので、最初は「脳が拒否する」のもよくわかりました(笑)。 でも、絵が多いので、興味を持ったところを拾い読みしてから、また冒頭に戻って読み直すを繰り返してみれば、内容の濃さと充実度に驚かない人はいないと思います。 この点、他のメソアメリカ本にはない「お得感」があります。 でもって、必要な概要もちゃんと網羅されているのですね。
個人的にもったいないなーと思ったのは、本の中での「ツッコミ役」に著者がいるのですが、彼女のツッコミというのが、的確さもなければ、一般読者と必ずしも同じ目線や感覚でもない「ズレ」を随所で感じてしまって、非常に鬱陶しく感じるところでしょうか。 でもこれも本著の味と思えば、なかなか味わい深いものが・・・いや、やっぱウザイかな。古代メソアメリカの文化や風習・価値観を、あなたのよくわからない価値観で共感もしにくい否定やツッコミをされてもねえ・・・とつい溜め息をつきたくなってしまう。 そこがマイナスになっての☆三つです。
古代文明フアンにはオススメですが、TV放映はBSと地上波で微妙に違うのはなぜ?放送時間が違うし、ナレーションも違う(BSは女性アナ、地上は伊武雅刀さん)。内容も少し違う。両方を観てしまったおかげで何かモヤモヤした気分。良い作品とは思うのだけど・・・ 収容時間を見ると地上の内容だと思うが、BS分も収容してくれたらぜひ買いたい。
このサウンドトラックは、わたしが大好きな羽毛田丈史さんの作曲です。 今年の4月にLive Image 6にて聴いて以来、いつまでも耳から離れず、 またNHKから借りてきたという映像の数々が目に焼きついて離れずで、 期待して待っていました。オープニングテーマやメインテーマはもちろん インカ・マヤの文明の壮大さをこのCD1枚であますことなく伝えることが できるものと思いました。 羽毛田さんファンでなくとも、当該番組を観て感動した人やインカ・マヤ 文明に興味のある人にすごくお勧めできるCDです。
|